「任侠病院」今野敏著
<ヤクザが病院再建!?>
下町の阿岐本組は、長く地元住民と共存してきた正統派ヤクザだ。しかし、時代が変わり、世間の見る目も冷たくなり、代貸を務める日村は、心休まる日がない。そんな中、阿岐本の元に弟分の永神から、赤字の病院の話が持ち込まれる。永神が債権者から取り立てを依頼されたらしい。しかし、公共性の高い病院を潰すことに難色を示した阿岐本が自ら立て直すと言い出してしまった。従わざるを得ない日村も、いつの間にか理事として病院経営に携わることになっていた。しかし、調べると病院が業務委託をしている出入り業者のバックに同業者の耶麻島組がいることが分かる。
痛快極道エンターテインメント。
(実業之日本社 857円)