「知ってても偉くないUSA語録」町山智浩著

公開日: 更新日:

■減刑を勝ち取って有名になった「twinkies」って何だ!?

 渡米しておよそ10年。ハリウッドをはじめアメリカ芸能界の事情通コラムニストにとどまらず、隠れた傑作、佳作を探し出す映画評論家、また近ごろでは時事評論まで手がけるようになった著者。「週刊文春」連載コラムを集めた本書はアメリカの新語・流行語を取り上げて解説。しかしあまりに特殊な俗語やアホくさい意味だったりするので「知ってても偉くない」というわけだ。

 たとえばaffluenza。これは甘やかされた金持ちのドラ息子の罪を軽くするために弁護士が口走った「金持ち病」の意味。twinkiesは頭痛がするほど甘いチョコの商品名だが、これも殺人事件の裁判で弁護士が刑を軽くするために「twinkiesを食べまくるぐらい精神が異常だったのです」とやって減刑を勝ち取ったことで有名になったという。

 要はアメリカがいかにコワレているかを示す流行語辞典というわけだ。読者諸氏はくれぐれもこれで覚えた単語をいきなり英会話教室で口走らないように。だっていきなり「チョベリバ」「アゲアゲ」なんてガイジンが口走ったらみんな引くでしょ? あれと同じだからデス。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗