「間違いだらけのLCC選び」杉浦一機著
■知っておきたいLCCを使いこなすコツ
安価な航空券を提供する「LCC(格安航空会社)」。しかし、安さの仕組みを熟知していないと、かえって高くつく場合もある。
杉浦一機著「間違いだらけのLCC選び」(草思社 1600円)では、LCCの賢い利用法を紹介。航空アナリストの著者が、どんな利点を享受し、どんなリスクを了解すべきかを分かりやすく解説していく。
LCCの運賃は予約率によって終始変わる「変動運賃制」。著者の体験では、30分で約1万円も変動したことがあるという。“買っておいて安くなったら買い直せばいい”と考えるかもしれないが、LCCはキャンセル料が非常に高いか、キャンセルしても返金されないため、意味がない。株のように、運賃の変動を予測して買うしかない。
また、隠れた手数料にも注意が必要だ。キャリアーによって違いはあるが、発券、チェックイン、預託荷物、空港使用などさまざまな場面で手数料が発生する。ちなみに、日本初の本格LCCとして誕生した「ピーチ・アビエーション」では、就航記念運賃が国内片道250円で注目されたが、支払手数料210円や予約手数料1050円などが発生した。