“隻眼”アラーキーが大腸ポリープを告白も「死ぬまで撮る」

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「デジタルじゃあ“本物”は撮れないからね。やっぱりフィルムじゃないと(上っ面の)“勝負下着”しか撮れないんだよ」

 デジカメでパシャパシャと撮影する報道陣を指さして笑ったのは写真家の荒木経惟氏(74)。23日、写真展「男 アラーキーの裸ノ顔」の開催を前に取材に応じた。

 ビートたけし王貞治、故・中村勘三郎など200人以上の男の顔を撮ってきた荒木は「男の写真を撮らせたら荒木って実感があるね。最初から裸が好き。男の裸って顔なんだよ。人生とかみんな全部顔に出る。写真家ってそれを複写するだけでいいんだ」と力説。「この写真のサイズがいいんだよ。霊柩車乗ったとき持つのにちょうどいいだろ」と冗談を飛ばしたが、「昨日は大腸ポリープ検査で2つ大きいのが見つかって調子が悪いんだよ。がんじゃなかったけど」といきなりの告白。

 いつまで写真を撮りたいかと聞かれると「死ぬまでじゃない?(展示を見て)これから始まるんだって、自分で自分の写真にあおられているからあと7、8年は生きたいね」と笑った。

 一昨年に右目を失明し、昨年フィルムの右半分を塗りつぶした作品を発表。「大丈夫、カメラだって一眼レフだから。あ、(展覧会に飾られた男の写真を見て)この中に真っ黒に塗りつぶしたいヤツもいるけどね。二日酔いで来たヤツとか」とアラーキー節を炸裂させていた。

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