スピード男子500M 勝つのは「感性」の長島か「爆発」の加藤か
10日、スピードスケート男子500メートルにメダルが期待される長島圭一郎(31)と加藤条治(29)が登場する。
「長島は高校時代、先生に引率されてスキーに行ったが、ほとんど経験がないのに高度なターンも短時間でマスターした。その感覚の鋭さが先生を驚かせたそうです。世界一美しい滑りはそうした感覚の鋭さ、感性の良さから来るものでしょう」(スポーツライター・高野祐太氏)
長島は「調整は好きではない」と言う。ソチ五輪のリンクは昨年のW杯も、去る3日の大会前の記録会も出なかった。それでもまったく気にしない。鋭い感性でリンクの特徴を一瞬でつかみ、それに応じた滑りをする自信があるからだろう。
加藤は世界記録保持者として臨んだトリノ五輪は6位。前回も金メダル候補といわれながら、長島にも負けて銅メダル。関節が柔軟でしかもバネがあり、その高い身体能力から「加藤がハマったときの滑りには誰も勝てない」といわれてきた。だが、五輪本番では不発。そこから出した結論が「ピーキング」だ。
「厳しく自分を追い込んで体をいじめ、回復させてまた追い込む。そうして目標のレースから逆算して、狙ったレースに心身のコンディションをピークに持っていく調整法です」(高野氏)