「選手同士が注文を付け合う」 吉井理人が明かすヤ軍の“流儀”

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 ヤンキースがワールドシリーズで3連覇した98~00年、当時の先発陣は自発的に、あることを心掛けていた。当時、ヤンキースでプレーしていた伊良部秀輝から聞いた話だ。

 3連戦の初戦に投げる投手は、速球で打者の内角を徹底的に攻める。打者は内角速球に対応するため、打つポイントを前におく。いきおい、体の開きが早くなり、外角の緩い球への対応に狂いが生じる。そうやって相手チームの打撃を崩していた。

 その伊良部が、こうも話していた。

「選手同士がプレーに対して注文を付けるんですよ。チームが勝てる方向に行くように。例えば初戦の先発投手が内角攻めをしなければ、なぜ、やらないのか? 先発が6~7回投げないと、どうしてもっと長いイニングを投げる工夫をしないんだ、というふうにね。とにかくチームの勝利が最優先なんです」

 メジャーでは通常、チームワークという言葉を使わない。プレーオフ進出のかかったシーズン終盤、結果としてチーム全体が勝利というひとつの方向を向くケースはあっても、基本的には選手個々が持てる力を最大限に発揮することが求められる。速球による内角攻めを優先した結果、自分の投球ができなくなる投手も中にはいるからだ。

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