引退日ハム稲葉 「球団職員&タレント」“二刀流”のデメリット
「二刀流」は大谷だけじゃなかった……。
日本ハムが24日、今季で現役を引退した稲葉篤紀氏(42)を来年1月1日からチームの「スポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)」に就任させることを発表。同時に、テレビやイベント出演などの専属マネジメント契約を結んだことも明らかになった。
チームの企業理念に「地域との共生」を打ち出している日本ハム。この球団方針をもとに稲葉を今後、球団関連の社会貢献活動などを通じて「チームの顔」として起用しながら、テレビ出演や講演などの「タレント業務」なども管理していくという。
球団が芸能事務所のように引退選手と「専属契約」を結び、テレビ出演を含めた芸能活動をサポートするのは異例である。「球団職員」と「タレント」という稲葉の「二刀流」は、うまくいくのだろうか。
某広告代理店関係者に聞くと、「収入のことを考えればデメリットの方が大きいかもしれません」とこう続ける。
「稲葉は選手からの人望が厚く、近い将来の監督候補の筆頭といわれています。球団としてはSCOという新たなポジションをつくって囲い込んでおきたい。でも、稲葉はお茶の間の知名度、好感度も高い。マネジメント契約した球団は稲葉のタレント業務によるギャラの一部も得ることができるが、稲葉からすれば球団に所属しているためタレント活動の範囲は限られてしまう。一般的な芸能事務所の元野球選手タレントなどに比べて、かなり制約が増えるので、仕事が少なくなる可能性もあります」
プロ野球界の二刀流は、大谷だけでいいのでは……。