待望のパワーヒッターなるか…阪神ドラ3江越が抱える“古傷”
「打撃は粗削りなぐらいでいいよ。こぢんまりせずにね」
沖縄の宜野座でキャンプを行う阪神の和田監督が、こう言ってニンマリしている。ドラフト3位ルーキーの江越大賀(21=駒大)に関してだ。
13日は韓国で4年連続リーグ優勝のサムスンとの練習試合。「1番・中堅」でスタメン出場した江越は5打数4安打1打点。五回無死一、三塁の3打席目に左前適時打を放つなど、若手主体で臨んだメンバーの中で存在をアピールした。
9日にはシート打撃で一発。あの江夏豊臨時コーチがホメた5年目の左腕・島本のストレートをとらえ、ライナーで左中間スタンドに放り込んで首脳陣を喜々とさせたばかりだ。
「すべてに課題はあると思うので、少しでも一軍レベルに近づけるようにやっていきたい。きょうの結果、内容はまあまあ良かったです」
試合後の江越はこう言って笑顔を見せた。
阪神は生え抜きの野手が育たないと言われて久しい。長距離打者となるとほぼ全滅だ。そこへいくと江越は自らのセールスポイントを「遠くへ飛ばすパワー」と公言するほど。阪神待望のパワーヒッターになる可能性もあるだけに、「粗削りなぐらいでいい」と和田監督が相好を崩すのも無理はない。