熱気冷ますプロ野球開幕“空白の4日”に「危機意識持て」の声
自分たちでクビを絞めてはいないか。
27日、セ・パ同時開幕するプロ野球だが、今週は一部のファンからブーイングが出ている。オープン戦が終わってからの「空白期間」についてだ。プロ野球は例年、オープン戦最終戦から開幕まで4日間空けている。これはシーズン直前に行われる球界イベントや各球団の激励会、選手の休養、移動期間などのためである。
ところがこの4日間のために、オープン戦で盛り上がった野球熱が一気に冷めるという声がある。ネットでも「オープン戦直後の開幕の方が盛り上がるのでは」と提言するものもいる。
そもそも、日本のプロ野球(143試合)はメジャーリーグ(162試合)に比べ、約20試合近くも少なく、毎週月曜日はほぼ「休日」だ。そんな連中に、開幕直前の「4日間」など必要ないだろう。
漫画家で野球ファンの矢口高雄氏がこう言う。
「娯楽としてのスポーツがプロ野球しかなかった頃と違って、今はテニスの錦織、フィギュアスケートの羽生、スキージャンプの葛西、メジャーにおける日本人選手、サッカー日本代表など、世界で戦っているアスリートの話題に事欠かない。1週間程度日本のプロ野球がなくても、私は何とも思わなくなってきた。でもこの状況こそが日本球界の危機であり、よく考えてみると野球ファンとしては寂しいことです。今年は黒田の広島復帰が話題になっていますが、球界はもっと危機意識を持って改善できるところは改善していかなければ、とは思いますね」
折しも25日、プロ野球の熊崎勝彦コミッショナーは今年から球界全体で取り組む試合時間の短縮に対し、「スピーディーな試合進行の実現に挑戦したい」と強い決意を見せたが、球界のやるべき改革はそれだけではないはずだ。