無敗横綱を撃破も…稀勢の里の浮き沈みにファンやきもき

公開日: 更新日:

 なぜ、その強さを大一番で発揮できないのか。

 大関稀勢の里(30)が無敗の横綱鶴竜に土をつけた。立ち合いで不利な体勢となるも、前に出ながらの小手投げで反撃。つんのめって前かがみになった鶴竜の背中を両手で押し潰し、トドメを刺した。場内が大歓声に包まれると、稀勢の里は「威風堂々」たるもの。眉ひとつ動かさない様は、長いこと綱を張ってきたような貫禄すら漂わせていた。

 これで前日の白鵬に続き、2日連続で横綱を撃破。無敗力士はいなくなり、2敗の自身にも優勝の目が出てきた。

 もっとも、相撲ファンにしてみれば、「たまにじゃなく、いつもそういう相撲を取ってくれ!」と文句のひとつも言いたいところだろう。

 先場所までは3度続いた綱とりに、ことごとく失敗。今場所も遠藤正代、平幕2人に黒星を喫している。この取りこぼしさえなければ、無敗で優勝争いの筆頭だったはずだ。

 重圧があると必ず負け、平幕相手に油断する悪い癖も相変わらず。

 それでいて、安定して2ケタを勝ち、この日のような圧倒的な相撲を取るのだから、見切りをつけたくてもつけられないファンをやきもきさせている。

 稀勢の里を「今度こそ?」と思うファンは少なくない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終