大坂なおみの世界1位を手放しで喜べないテニス協会の胸中

公開日: 更新日:

「日本テニス協会はもとより日本全国民が大変喜び、称賛しています。全米オープン優勝のとき以上にまわりの選手からも研究され、プレッシャーも大きい中での優勝は本当に素晴らしいことと、心より敬意を表します」

 大坂なおみ(21)が昨年の全米オープンに続いて全豪も制覇、4大大会を連覇したことに関して、こうコメントしたのは日本テニス協会の畔柳信雄会長だ。

■男女通じて破られない記録

 大坂は現在、日本と米国の二重国籍だが、選手登録は日本。昨年4月の国別対抗戦フェド杯で代表になったため、国籍移動を3年間禁じたオリンピック規則により、2020年東京五輪は日本代表としてしか出場できない。本人も母親の祖国で行われる五輪への出場に前向きだそうだから、日本のエースの快挙を協会が手放しでたたえるのは当然と思ったら、本音は別だという指摘がある。さる放送関係者が声を潜めてこう言った。

「大坂はまだ21歳の伸び盛り。この調子で勝ち続けたら、それが日本記録になってしまう。錦織が4大大会どころか、それに続くマスターズすら勝っていない現状を考えたら、大坂はおそらく男女を通じて未来永劫、破られない不滅の記録を打ち立てることになります。そうなると後に続く人たちには、夢も希望もなくなってしまう。揚げ句の果てに、大坂に米国籍を取得されたら目も当てられませんからね。テニス協会にとって、今回の快挙は痛し痒しだと思いますよ」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産み落とされた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産み落とされた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗