原巨人がDeNA3人獲得へ 歴史的惨敗の穴埋めは補強のお笑い

公開日: 更新日:

 史上初の2年連続日本シリーズ4連敗と惨敗を喫した巨人が、案の定、国内FA権を取得しているDeNA梶谷隆幸外野手(32)、井納翔一投手(34)の獲得に乗り出す。

 梶谷は今季、リーグ2位の打率.323、19本塁打、53打点の好成績をマークした。

【写真】この記事の関連写真を見る(45枚)
【写真】この記事の関連写真を見る(27枚)

 井納は8年間で通算50勝を挙げた。今季は17試合に先発して6勝7敗、防御率3.94だが、推定年俸は6100万円。原監督が忌み嫌う「人的補償」の必要がないCランクというのが、お買い得感を増幅させるのだろう。

 巨人OBで元投手コーチの中村稔氏(評論家)がこう憤慨する。

「日本シリーズで負けたからFA補強に乗り出しましょうとは、場当たり的過ぎて呆れてしまいます。原監督は来年で契約が切れる。このオフはエースの菅野がメジャーに流出する可能性が高いから、とりあえず、来年だけでも働いてくれそうな選手を補強しておこうということなんでしょう。30歳を越えたそこそこの選手のFA補強に私は賛成できません。今季は投手なら高卒2年目の戸郷が台頭したし、同じ2年目の直江ら若手有望株も控えている。たとえ菅野が抜けても、『それならオレがやる』と台頭してくる若手はきっといる。いや、台頭させないといけないんです。仮に外野手の梶谷が加入すれば、今季レギュラーに定着した松原や重信あたりのチャンスは激減する。競争しろと言うが、育成とは機会を与えることでもある。補強はせっかく伸びてきている芽を摘むことになりかねないのです」

「ソフトバンクに一生勝てない」

 さらに助っ人では、同じDeNAのネフタリ・ソト内野手(31)の獲得調査をする可能性が浮上している。2018年に来日し、2年連続本塁打王。2年契約が切れる今季は打率.252ながら、25本塁打、78打点をマークした。

 3年間で109発のスラッガーは、日本シリーズ4試合最少タイのチーム総得点4、総安打16、41三振はワースト記録を更新した打線の中軸を張れる力はあるものの、「二塁の守備力は高校生以下」とセ球団は口を揃える。

 中村氏が続ける。

巨人なら一塁専属でしょう。ただ、ルール上は良くても、同じリーグの同じ球団から2人も3人も引き抜くのは、どうなんでしょう。野球ファンが離れないか。ソフトバンクも補強をしないわけではないが、育成出身の自前の選手が数多く活躍していた。投手は直球の威力、打者はスイングスピードが大きく違った。それを目の当たりにした巨人がやるべきことは、場当たり的な補強ではなく、時間がかかってもいいから、投打で軸になる若い選手を死に物狂いで育てること。こんなことをやっていては、一生ソフトバンクには勝てませんよ」

 巨人は「いつか来た道」をまたたどる。 

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  2. 2
    「ダルよりすごい」ムキムキボディーに球団職員が仰天!プロ3、4年目で中田翔より打球を飛ばした

    「ダルよりすごい」ムキムキボディーに球団職員が仰天!プロ3、4年目で中田翔より打球を飛ばした

  3. 3
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  4. 4
    22年は尻回りが推定1.5倍に増大、投げても打ってもMLBトップクラスの数値を量産した

    22年は尻回りが推定1.5倍に増大、投げても打ってもMLBトップクラスの数値を量産した

  5. 5
    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

    若林志穂が語った昭和芸能界の暗部…大物ミュージシャン以外からの性被害も続々告白の衝撃

  1. 6
    橋下徹氏&吉村知事もう破れかぶれ?万博の赤字に初言及「大阪市・府で負担」の言いたい放題

    橋下徹氏&吉村知事もう破れかぶれ?万博の赤字に初言及「大阪市・府で負担」の言いたい放題

  2. 7
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  3. 8
    大谷の2023年は「打って投げて休みなし」…体が悲鳴を上げ、右肘靭帯がパンクした

    大谷の2023年は「打って投げて休みなし」…体が悲鳴を上げ、右肘靭帯がパンクした

  4. 9
    「横浜愛」貫いた筒香嘉智 巨人決定的報道後に「ベイスターズに戻ることに決めました」と報告された

    「横浜愛」貫いた筒香嘉智 巨人決定的報道後に「ベイスターズに戻ることに決めました」と報告された

  5. 10
    河野太郎大臣「私は関わっておりません」 コロナワクチン集団訴訟で責任問う声にXで回答…賛否飛び交う

    河野太郎大臣「私は関わっておりません」 コロナワクチン集団訴訟で責任問う声にXで回答…賛否飛び交う