日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • google+

井上理津子特集

「関西かくし味」井上理津子著


ところが、この井上理津子本は、隅から隅まで彼女じゃなければ書けない店と人と味の紹介本。 先日、新潮文庫となった「さいごの色街 飛田」はノンフィクションライターとしての力量を見せつけ、さらに、「葬送の仕事師たち」でも、余人では成し得なかったテーマに取り組んで、大きな評価を得ている。 奈良市で生を受け長年の大阪暮らし、現在は東京在住となるも、何かといえば関西に戻り、当然のことながら、あちこち食べ歩き…

「葬送の仕事師たち」井上理津子氏


「大阪写新世界」日本建築写真家協会著


ノンフィクション作家の井上理津子氏は巻頭言で、ある串カツ屋の大将から聞いた話を紹介。大将によると「新世界には、4つの時代がおました」という。映画館や劇場が林立し、ミナミよりも賑わった戦前戦後の時代、1970年代の大阪万博を頂点に労働者が安さを求めて大挙した時代、西成暴動の影響で偏見を持たれた90年代、そして観光地化され国内外から人々が押し寄せる今だ。 なるほど、改めて作品を眺めてみると、あちら…

小さな店がびっしり

大阪 ウラなんばが熱い


この味園ビルがウラなんばのシンボルで、これまであった昭和の雰囲気を醸し出すお店とオシャレなお店が混在しています」と話すのは、「さいごの色街飛田」などの著書がある関西出身の井上理津子氏。井上氏が「さば寿司が名物」と勧めてくれた「鮨 あばらや」を1軒目にする。 「旧満州から引き揚げてきた店主が、昭和30年に開業。廃材で吹けば飛ぶような店を建て、半ばやけくそで屋号をつけた(今は建て替えて木造2階建て)…

読書の達人に学ぶ編


フリーライターの井上理津子氏は、酒席で福島県出身者から「阿武隈地方では最高級のあんぽ柿を天ぷらにする」と聞いて、農林水産の専門図書館、農文協図書館で農山漁村文化協会の「聞き書 福島の食事」を手に取った。確かに〈干し柿の天ぷら〉がある。事務局長が「宮本常一講演選集」(農文協)にも書かれていると教えてくれた。それによると、女性が嫁入りのときに渋柿を植え、柿渋を防腐剤として利用したり、死ぬとその枝で…

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の競馬記事