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太宰治特集

2013年に自伝的エッセー「東京百景」を刊行

「火花」の2年前…又吉直樹がのぞかせた芥川賞作家の片鱗

上京して初めて住んだ三鷹のアパートは、たまたま太宰治の住居跡に建てられたものだった。太宰を敬愛する彼にはこういう偶然のめぐり合わせが多かった。太宰の本を自分の中に取り込みたい衝動に駆られ、文庫本のページを破ってそれを食べたこともあったという。 作家のせきしろは昔から又吉の才能を高く評価していた。又吉とともに自由律俳句の本を作り、又吉のために太宰治のイベントをプロデュ…

「常識からハジかれている奴もおっていいし、無駄じゃない」(又吉直樹/TBS「王様のブランチ」3月14日)

「5年生くらいになってから、人前で明るく振る舞っている自分と、暗い部分とか、内面の自分との間に開きが出てきて、だんだん、しんどくなってきた」(NHK「課外授業ようこそ先輩」13年2月23日) そんな思いを抱え、出合ったのが太宰治の作品だった。太宰の小説の中に自分がいる。暗い自分のままでいいのだ。そう思ってのめり込んだ。 高校卒業後、上京した又吉が最初に住んだのは三…

太宰治が好きな読書家としても有名な押切もえ/(C)日刊ゲンダイ

文芸誌デビュー作は絶賛 作家・押切もえは真剣「直木賞」狙い

モデルの押切もえ(34)は太宰治好きの読書家として、芸能界ではちょっと知られた存在だが、現在発売中の「小説新潮」1月号で自身2作品目となる小説「抱擁とハンカチーフ」を発表。曽野綾子(83)、筒井康隆(80)、北村薫(64)、林真理子(60)、角田光代(47)といった人気・実力・経験の三拍子が揃った作家陣と同列に名を連ねたものだから、どれほどの筆致かが気になるところ。…

写真はイメージ

街中の疑問

観光地を走る“アニメ列車” 著作権料はどうなっているのか

昨年の12月まで、青森の津軽鉄道が運行していた「人間失格号」(太宰治らの文豪をモデルにしたキャラクターが登場するアニメ「文豪ストレイドッグス」とのコラボ企画)は、車内にセル画やステッカーを展示。ヘッドマークにはキャラクターのイラストを使用していた。広報担当者によれば、「あれは県との共同企画。展示物やヘッドマークは県が負担し、ウチは乗車券に印刷したキャラクターの著作…

マニアに知られた階段国道

あのCMの舞台になった 津軽半島“本州の袋小路”の絶景珍景

津軽半島を「本州の袋小路」と表現したのは、この地に生まれた太宰治である。最果てのどん突き。あとは海に入るだけ。そこで源義経は、竜馬に乗って蝦夷地に渡ったという。そんな伝説に違和感を覚えないのは、津軽の景色がほかにはないものだからだ。 石川さゆりの名曲「津軽海峡冬景色」で「北のはずれと~」と歌われる竜飛岬。「風の音が胸をゆする」という歌詞の通り、一年中、10メートルを…

先手を打って“自己批判”が防御となる

太宰治の「人間失格」はそうした特権的な小説のひとつだろう。内容はフィクションだが、ダメ男が自己愛に満ちた自己反省を交えつつ、己の過去を内面の苦悩とともに告白するというスタイルは、まさに私小説の王道を思わせる。 主人公・葉蔵は、互いに欺き合いながら平然と生きている「人間」を恐怖し、「お道化」の演技を隠れみのに世の中を渡っていこうとするが、女性遍歴を重ね、金に困ったり、…

「夜を乗り越える」又吉直樹著

中学1年のとき芥川龍之介の「トロッコ」を、2年のとき太宰治の「人間失格」を読んで、近代文学にはまった。自分の中にある不安や異常と思われることが、小説として言語化されている。しょうもないことも書いてある。「こんなことを考えてもいいんだ」と思った。 以来、半端ではない読書経験を積んできた。芥川、太宰をはじめ、漱石、谷崎、織田作之助。現代の作家では、古井由吉、町田康、西…

ともに麻雀卓を囲んだ藤子不二雄Aさん

悩ましいことばかりですが“たゆたう精神”が大事

蛸のように手足8本を食べ尽くしたら、新たに生えてくるのを待つのみといった描写があるのですが、太宰治がそうであったように、私小説は自分を食い尽くすつらいところがある。今回の執筆はそういった私小説とは異なり、あれこれ思案しながら、10人の登場人物を動かす楽しい作業でした」 今秋に山口で先行上映となる映画「八重子のハミング」では28年ぶりに銀幕復帰も果たす。 「また次の映…

「(500)日のサマー」

(500)日のサマー(2009年 マーク・ウェブ監督)

思い出すのは太宰治の「お伽草紙」にあるカチカチ山の一編。タヌキは美しいウサギに恋をし、湖上でウサギに殺される。タヌキは「惚れたが悪いか」と言い残し、ウサギは額をぬぐって「おお、ひどい汗」と呟く。ウサギもサマーも「恋愛は自由競争よ」とばかり自分の幸せを優先した。 トムが描いたサマーの絵が真実を物語っている。彼女は心の中に包丁を隠し持ち、山姥よろしく刃を研いでいた。恋…

姜尚中氏

「漱石のことば」姜尚中氏

「若いうちは夢中になった太宰治や芥川龍之介は、ある年齢に達すると読み直そうという気になりません。ぼくは熊本なので、夏目漱石は小学生のときから馴染み深かったのですが、高校時代、引っ込み思案になった頃から本格的に読みだしました。漱石は何度読んでも『あ、こういうことだったんだ』という発見があります。ダヴィンチ・コードならぬ漱石コードがあって、あちこちに言葉を仕掛けています…

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