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井上ひさし特集

こまつ座「紙屋町さくらホテル」

井上ひさし作「紙屋町さくらホテル」問う 戦争責任の所在


1997年に新国立劇場のこけら落とし作品として井上ひさしが書き下ろし、以降、こまつ座で再演を重ね今回で4演目。今回はキャストを一新しての上演だ。演出は鵜山仁。ピアノ演奏は神崎亜子。 舞台は1945年5月、広島。移動演劇隊「桜隊」の先発隊として、“新劇の団十郎”と呼ばれた人気俳優・丸山定夫(高橋和也)と宝塚出身の園井恵子(松岡依都美)らが、米国籍の日系2世の神宮淳子(七瀬なつみ)が経営、いとこの正…

「こまつ座」代表の井上麻矢氏(左)と普天間かおり

普天間かおりが心動かされた 井上麻矢さんの沖縄への思い


ところが、話してみるとすごく芯が強くて、6年前に亡くなられた劇作家であり、小説家の尊父・井上ひさし先生の作品をとても大事にされていらっしゃることを知りました。 そして沖縄の現実、私の活動、沖縄への思いなどを話し、麻矢さんのお気持ちもお聞きするうちに、だんだん引き込まれていったのです。 「木の上の軍隊」は井上先生の「未完の遺作」ともいわれる戯曲。太平洋戦争末期、沖縄本島の西南にある伊江島で、2人…

こまつ座「木の上の軍隊」

こまつ座「木の上の軍隊」 苛烈さを増すオキナワの怒り


井上ひさしの「思い残し」を引き継いだ蓬莱竜太の脚本を、初演にも増して圧倒的な熱量の舞台として立ち上げた演出・栗山民也の「怒り」は、終幕に響き渡る「轟音」で沸点に達する。観客はその音に耳をふさいではならない。それは今の沖縄の「真実」なのだから。 27日まで紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA。★★★★☆…

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連載10019回 旅の始めはCMソング


考えてみると井上ひさしが『ひょっこりひょうたん島』を、野坂昭如が『うたのえほん』を、同じNHKのテレビでやっていたのだから似たようなものだ。なかでも忘れられない番組の一つが、『歌謡寄席』という風変りなバラエティである。 『歌謡寄席』は、当時としてはめずらしいふざけた歌番組だった。若手の落語家(たしかサンショウとかいう人だった)をキャスターにすえて、毎回、有名ゲストに出演してもらう。コントあり、寸…

「姉・米原万里」井上ユリ著


後に万里はロシア語の通訳になり、ユリは調理師の勉強をして料理教室を開き、作家・井上ひさしの妻となった。 高いヒールに明るい色の服、大きなアクセサリー。見た目が派手で才気にあふれ、怖いもの知らずに見える万里だったが、少し臆病でもあった。新しいことを前に二の足を踏むようなところがあった。建築家の夢はあきらめたが、才能のおもむくままにものを書く人になり、その作品は今も読み継がれている。没後10年。 「…

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連載9923回 超高齢社会のイメージ


こんなふうに宗教家が長生きする現象を、故・井上ひさしさんは、 「ずるい」 と、書いていた。 しかし、目下の長命社会の現象は、必ずしも今後、永久に続くとは思えない。団塊の世代が津波のように通過していった後は、嵐の後の静けさというか、ある空白の時期が訪れるのではあるまいか。 元気で長生き、などと言う。それはすべての高齢者の夢である。しかし、夢がかなう人は少い。人は老いる。そして必ず死ぬ。 超高齢化…

一葉を演じる黒木華

二兎社「書く女」 陰影に富む女優・黒木華の圧倒的な演技力


井上ひさしの作品に、家族制度に縛られた一葉の不遇な生涯を笑いで包みながら明治という時代と切り結んだ「頭痛肩こり樋口一葉」という評伝劇があるが、永井愛(作・演出)の「書く女」は、自立した女性として時代に抗した一葉の生き方に焦点を当てている。 元士族の父と長兄が亡くなり、長女として一家を支える戸主となった夏子(一葉)は生活のために小説家を志し、新聞小説で人気を博していた半井桃水を訪ね、教えを請う。彼…

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連載9823回 野坂昭如ノーリターン


同じ放送作家だったキャリアもあり、野坂昭如、井上ひさし、そして私などはどこかに同窓生意識みたいなものがあったような気がする。 『話の特集』でやった対談を、『対論』というタイトルで本にしたりもした。いま奥付けを見てみると、昭和46年発行となっている。四六判の本だが、定価390円だ。 出だしから延々とオナニー論などが展開されて、今読むと首をすくめたくなるようなアケスケな対談である。12のテーマをあげ…

幅広く活躍する村井國夫さん

「演劇をトコトン教わった」村井國夫の原点は高校の1年先輩


■佐賀高演劇部の先輩で発声練習から照明、音楽まで… 辻さんは故・井上ひさしさん主宰の劇団「こまつ座」の所属で、舞台をメーンにしながら、映画やドラマにも出演されている名優です。 その実力は折り紙つき。2001年に「読売演劇大賞優秀男優賞」、02年に「紀伊國屋演劇賞個人賞」を受賞されたことからもうかがえると思います。 最初の出会いは、実家がある佐賀市内の県立佐賀高(現・県立佐賀西高)に進学して、辻…

書物のアリ地獄に落ちよう編


20万冊もの蔵書があった井上ひさしは、床が抜けた経験から、図書館並みの書庫を建てたが、一介のライターには無理だ。また、物書きが残した膨大な蔵書は、その重荷に耐えかねた遺族の決断で、散逸してしまうのがオチなのだ。 幸せな永住地を与えられたのは、2DKに住んでいた評論家、草森紳一の蔵書である。草森は本の山に埋もれて死ぬという「本好きとしてはあっぱれな死に方」をした。そのため、安否確認にきた編集者が…

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