「スーパーで買っていい食品買ってはダメな食品」河岸宏和著
野菜や果物や肉や魚などの食材から、飲料や調味料、手軽に食べられる冷凍食品やレトルト食品、さらに温かい総菜までずらりと揃えて、日々の食を支えているスーパー。買い手が消費期限や賞味期限をチェックし新鮮なものを買っているつもりでも、実はスーパーのバックヤードでは再加工して新しい日付を付けなおして売るのが慣例らしい。本書は、長年、食の現場で働き、食品の「作る・運ぶ・売る」のリアルを肌で知る著者による、スーパー買い物指南の書だ。
例えば酒のつまみに買って帰りたくなる焼き鳥の場合、店の厨房で作っているものよりも海外の鶏肉を使って海外で焼き、たれをつけた状態で冷凍して空輸し、店で再加熱しているものがほとんどだという。
肉の味よりタレの味で食べさせるため味の大半がタレなのだが、ネギは冷凍に不向きなのでネギマは冷凍焼き鳥では存在しないなど、マニアな情報が満載だ。
本書を読めば、スーパーの裏事情通になれること間違いなし。(さくら舎 1400円+税)