「直虎」脚本・森下佳子氏が語るオファー時の迷いと覚悟

公開日: 更新日:

 題材はマイナーだが、ヒット作「真田丸」の次だけに視聴者の関心はメジャー級だ。8日にスタートするNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」。ドラマづくりの要、今作の脚本を手がける森下佳子氏(45)に話を聞いた。

■「年表もすっかすか。どうすんねん!と」

 主演の柴咲コウ(35)が演じるのは、女性城主・井伊直虎。戦国時代に井伊谷(現在の浜松市北区)の領主だった井伊直盛の一人娘が「直虎」という男の名前で家督を継ぎ、一族存続の危機に立ち向かう勇姿を描いていく。しかし、直虎は地元でもほぼ無名で、史料も乏しい。そんな人物の生涯を書くにあたり、森下氏は「年表もすっかすか。どうすんねん! って思った」とオファー時の迷いを吐露していた。だが、すでに吹っ切れた様子でこうも語っていた。

「信玄や信長、秀吉に家康といった歴史上有名な人物にはきちんとした史料が残っているといわれていますが、それらもあくまで書きつづった人から見た像であり、書き手の想像が少なからず反映されていると思うんです。直虎に至っては史実自体、まだまだ検証の余地のある人物。だったら、今回の大河では私なりのカッコイイ直虎さんを書けばいい。『信長公記』や『信長記』を記した太田牛一よろしく、直虎版太田牛一になるような覚悟で挑んでいます」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”