桧山珠美
著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

家政婦(夫)ドラマなぜ増えた?SNSに過敏すぎるメディア

公開日: 更新日:

 ドラマで男の家政婦さんが大活躍だ。「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)の大森南朋、「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)の松岡昌宏、そして「きょうの猫村さん」(テレビ東京系)の松重豊

 猫の着ぐるみで猫の家政婦・猫村さんを演じる松重には最初違和感しかなかったが、すっかり見慣れた。特製ネコムライスをはじめ、お料理、お掃除、お洗濯、家事全般を完璧にこなす猫村さんがむしゃくしゃすると庭の土を掘ったり、爪を研いだり、シャーと威嚇するポーズをしたり。猫っぽいしぐさがなんともシュール。5分のミニドラマなのに濱田岳石田ひかり安藤サクラ小雪……と出演者が豪華で主題歌を作曲したのは坂本龍一

 大森は「おじキュン」なるワードとともに癒やし系おじさんとして人気急上昇。コワモテの麿赤兒の遺伝子を持つ大森がエプロン姿の家政夫。ギャップ萌えというやつか。部屋を掃除、おいしい夕飯も用意してくれるナギサさん、多部ちゃんが羨ましくなる。

 家政婦はなぜ男性なのか。昨今、ドラマにああだこうだとモノ言いをつけるヤカラが多い。SNSなるお手軽な発信手段を手に入れたものだから、思ったことをよくも考えず書き散らかす。やっかい。それをご丁寧にマスメディアが面白おかしく扱うからますます調子づく。家政婦が女性なら女性蔑視うんぬん……。そこで男の出番? と察する。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗