ジュリー社長「知らなかった」発言の“代償”…芸能界のハラスメント問題どう変わる?

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コクハク

ジャニーズ、歌舞伎、宝塚歌劇団…相次ぐハラスメント問題

 人々に夢や感動を与える芸能界において、ハラスメント問題が相次いで発覚している。ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去)の未成年への性加害は、3月に英BBCがドキュメンタリー番組を放送。その後、元ジャニーズJr.が開いた記者会見が議論を巻き起こし、今月14日、同事務所の藤島ジュリー景子社長は謝罪に追い込まれた。

 それから4日後の8日には、歌舞伎俳優の市川猿之助(47)と両親が東京目黒区の自宅で倒れていた事件を巡り、同日発売の週刊誌で報じられた猿之助による弟子や俳優、スタッフへのセクハラ・パワハラ疑惑に注目が集まる。

「一部報道にありましたハラスメントに関しましては、今まで猿之助に関わった複数のマネージャーに聴き取りをしましたところ、弊社管轄の現場において、そのような事実は現在出てきておりません」

 と、所属事務所は否定しているが、歌舞伎界の“闇”がクローズアップされた格好だ。

宝塚歌劇団の元脚本家は古巣を提訴
 若手スタッフへのハラスメント報道がきっかけで、昨年末に所属していた宝塚歌劇団を退団するに至った脚本家で演出家の原田諒氏(42)は月刊誌に“反論手記”を寄せ、古巣を提訴。

 歌劇団は今月11日、公式HPで声明文を発表するなど対応に追われているが、SNSでは《今こそJKT(※)の闇を暴く時。膿を出せ》といった投稿が散見されるなど、真相解明を期待する声は日に日に高まっている。

(※)…ジャニーズ事務所(J)、歌舞伎界(K)、宝塚歌劇団(T)を差す隠語

芸能界の大きな転機になる

 そして、ジャニーズ問題を筆頭に当初は自主規制していた大手メディアも報じはじめた。芸能界はどうなっていくのか。芸能リポーターの川内天子氏が言う。

「これまで芸能の世界では性的強要が蔓延(はびこ)っていても、プロデューサーや先輩からの要求に応じないと役を与えられないなど、泣き寝入りさせられたケースがたくさんあったと聞きます。ただ、今回のジャニーズ問題は海外で報じられたのが大きく、性加害問題や性的マイノリティーへの理解が広がり、視聴者はハラスメントに『不快』の意を示しています。タレントを使う側のテレビ局や映画関係者も配慮せざるを得ないでしょう。相次ぐ告発は芸能界の大きな転機になっています」

「知らなかった」発言の代償は計り知れない

 なかでも最も影響を受けるのはジャニーズ事務所だと、前出の川内氏は続ける。

「1980年代から週刊文春で報じられ、裁判になっていたにも関わらず、ジュリー社長が性加害の実態を『知らなかった』と発言したことで世間からクレームが出ています。所属タレントが相次いで退所している現状も踏まえ、ファンだけでなくジャニーズタレントを起用する企業や世間一般の、事務所への不信感は膨らむ一方。出口はまったく見えません。

 一方、映画監督や俳優、歌舞伎界は所属先のイメージというより個の力量が評価された結果として、いまの地位や仕事がある。問題を起こした当事者のポジションは他の人に取って代わるだけ。残念ながら、長年根付いたパワハラなども簡単にはなくならないでしょう。ただ、性的なトラブルはスポンサーが敏感になりますから、今後もセクハラが発覚すれば“一発退場”は免れません」

 実際、共演女優へのセクハラを報じられた俳優の木下ほうか(59)やホステスへのセクハラが問題になった香川照之(57)は、一瞬にして休業状態だ。膿を出しきる日は来るのか、その行く末を見届けたい。

(コクハク編集部)

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