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永田宏
著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

糖尿病は女性がかかりやすい?

「糖尿病は女性に多い」という話を聞きます。とくに高齢になるほど女性の患者が増えるといわれています。本当でしょうか。
 2012年の国民・健康栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われるもの」は男性全体の15.2%、女性全体の8.7%。男性のほうが2倍近くかかりやすい。

 ただし40代、50代では男性が2~3倍もかかりやすいのですが、60代以降になるとその差が縮まっていきます。「糖尿病の可能性を否定できないもの(予備群)」を加えると、70代では男女ともほぼ同じ割合(それぞれの人口の約50%)でした。つまり70代に入ると、男女とも2人に1人が糖尿病(予備群)になるのです。

 ところがその年齢に達すると、男女の人口比が変わってきます。70歳以上の人口性比は70。つまり男性7人に対し女性10人です。


 そこで男7人、女10人、計17人の高齢者に集まってもらいましょう。糖尿病(予備群)の人数は男3.5人、女5人。見かけ上は女性のほうが糖尿病にかかりやすく見えてしまいます。実際にはかかりやすさは同じでも、女性の人数が多いため、患者(予備群)数が多くなるのです。

 80歳以上になると人口性比は50。90歳以上の人口性比は30。高齢になるほど女性のほうが糖尿病になりやすく見えていきます。これが世間でいわれていることのカラクリです。

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