日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

素手でクマ撃退から3カ月 63歳空手家はその後どうしてる

 9月1日の昼すぎ。群馬・長野原町に住む青木篤さん(63)は、自宅近くの川へ渓流釣りに出かけた。釣り糸を垂らし、1時間ほど経った時だった。5メートル先の草むらから身長190センチもあろうかというツキノワグマが現れ、目の前に立ちはだかった。

 目が合った瞬間、熊は172センチの青木さんに襲い掛かってきた。とっさにかわすが、よけきれずに跳ね飛ばされた。熊は大きな口を開け、8センチの鋭い牙で青木さんの右足をガブリ。噛みついたまま首を振ろうとしたので慌てて足を引き抜いた。だが相手も必死。攻撃をかわしながら何とか立ち上がったものの、振り下ろされた前足の爪で右目脇を引き裂かれた。

 ここで起死回生の一発が飛び出す。青木さんは20歳から沖縄空手の指導を受けた5段の達人。大技よりも目潰しや金玉潰しの練習に取り組み、得意技としていた。

「攻撃をよけながら顔をブン殴った。首を押さえ込もうとしたら頭を振って払われ、右前足を振り下ろしてきた。上からはたいたら、バランスを崩して前のめりになって熊の顔が目の前に来た。その瞬間、右手人さし指と中指の2本で熊の右目を思いっきり突き刺した(写真)。ヌルっていう感覚だった。よほど痛かったみたい。顔をブルブル振って後ずさりしながら目から指を抜き、逃げていった。何度も木にぶつかっていたから右目は潰れたんじゃないかな」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事