富士山大噴火 気象研「降灰量シミュレーション」の衝撃

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 宝永噴火が発生した12月は特に最悪だった。

「冬は偏西風が強いので東方向に集中します。これは春まで同じで、逆に7、8月の夏に発生すれば西側にも降灰し静岡県全域が被害を受ける。ただ、噴火における降灰量は同じなので、分散される分、エリアごとの被害は小さくなる。それでも台風シーズンに噴火した場合の被害は計り知れません。風と雨で遠くまで運ばれて降りますし、土石流につながれば危険な水を浴びながら、逃げ場もありません。積雪シーズンも同様にリスクが高まります」(新堀研究官)

 火山灰は水分を含めばコンクリートのようになる。雨水を吸い込めば体内のまわりの灰が固まる恐れもあり、命が危険だ。

 もっとも、これは火山灰を発生させた宝永噴火と同タイプが起きた場合に過ぎない。800年代の噴火では溶岩流が発生したし、約2900年前に山体崩壊している。2012年の静岡県防災・原子力学術会議では、地震やマグマの突き上げなどによって富士山の山体崩壊が起きれば、東側に崩れた場合、御殿場市や周辺の河川沿いに住む約40万人が被災するという試算を出していた。

 1707年の宝永噴火の49日前には宝永地震が起きている。南海トラフ沿いを震源にした巨大地震だ。噴火と地震が同時期に起きればひとたまりもない。災害に備え、覚悟はしておくべきだ。

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