杉並区職員が住基ネット閲覧で情報漏洩 知らぬ間に個人情報が暴力団に“ダダ洩れ”の恐怖
区職員を通じて、住所などの個人情報が暴力団関係者にダダ洩れしていた。
住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の個人情報を漏洩していたとして、東京都杉並区の職員、市川直央(32)と、友人で住所不定、職業不詳の佐々木洋樹(34)両容疑者が28日までに、住民基本台帳法違反(秘密保持義務)の疑いで警視庁捜査2課に再逮捕された。
発覚のきっかけは今年2月、被害を受けたとされる人物の氏名が記載された文書が区に届けられたこと。これを受け、区が住基ネットの検索履歴を調査したところ、市川容疑者が被害者の検索を行っていたことが判明したため、本人に聞き取り調査を行ったが、否認。警察に相談し、今月5日、2人を同容疑で逮捕した。
住基ネットは、全国どこでも全市区町村の住基台帳の個人情報を閲覧することが可能。市川容疑者は2018年4月から区民課に所属し、静脈認証でログインできる権限を持っていた。
「市川と佐々木は10年来の釣り仲間です。佐々木は市川が区民課に配属された18年以降、口頭やSNSを使って対象者の氏名や生年月日を伝え、『人探し』を頼んでいた。市川は住基ネットで20人分以上の住所など個人情報を不正に取得し、佐々木に教えていた。佐々木は市川から入手した情報を、依頼された暴力団関係者に漏らしていた」(捜査事情通)