静岡園児虐待 刑事告発された“隠蔽園長”と「さくら保育園」の意外な評判
「誓約書を書かせるなど園長の対応は悪質だった。捜査が行われることを強く望んでいる」
静岡県裾野市の私立「さくら保育園」で元保育士3人が暴行容疑で逮捕された事件。裾野市の村田悠市長は5日、職員に暴行を口外しないよう口止めした犯人隠避の疑いで、桜井利彦園長(53)を県警裾野署に刑事告発した。
逮捕された保育士はいずれも1歳児を受け持っていた。3人は今年6~8月にかけて、園児の足をつかんで宙吊りにしたり、寝かしつけた園児に「ご臨終です」と発言、カッターナイフを見せて脅すなど、15事例に上る虐待行為を繰り返していた。8月17日に情報提供があり、24日、園は3人を自宅待機とした。さらに9月9日、保育士2人に退職勧奨し、1人のけん責処分を決定。1人は9月末、残り2人も11月末で退職した。
桜井園長は一連の虐待行為を告発しようとした同僚の保育士に、土下座してやめるよう懇願。一方で保育士全員に「園の機密事項を第三者に漏洩したりしないこと」という内容の誓約書に署名させ、口止めを行っていた。村田市長は「誓約書は実質的に隠蔽につながる」と指摘していた。