「僕が“女風”で働くなんて…」30代男性セラピストの赤裸々告白、“性のドクター”の仕事とは

公開日: 更新日:
コクハク

癒し系の爽やか王子様

 2018年ごろから急増し始めた女性用風俗(通称・女風)。超人気女性タレント・Sが女風を利用し、「最高でした」「自腹で延長します」とのLINEが流出したのも記憶に新しい。
 今回は、本業であるIT関係の傍ら、女性用性感「Z」で人気セラピストとして活躍するジンさん(仮名・32歳)に話を伺ってみた。

【女風の世界~30代美青年セラピストの告白】

 淡いブルーのシャツに細身のパンツ姿で現れた彼は、女風セラピストとは思えないほど、爽やかで柔らかなオーラをまとっていた。「手を繋いで、海辺を一緒にデートしたい美青年」といった印象だ。

――初めまして。あまりに爽やかなルックスなので、驚いています。

「ありがとうございます。店のプロフィールにも書いてありますが、『癒し系の爽やか王子さま』が売りです。身長は180センチでスリム体型ですが、陸上とK-POPダンスをやっていたので、けっこう筋肉はあるんですよ。細マッチョです」

「性のドクター」のようなサービスを

――ジンさんが勤める女風店の特徴があれば、教えてください。

「僕が勤めるZ店は、欲望の解消というよりも、『性的コンプレックスを抱えている女性のお悩み解消』を重視しています。例えば、『パートナーに心身を解放できない』とか『パートナーのベッドタイムで快感を得られない』などの女性って意外と多いんです。

 そんな方々に『性のドクター』ともいえるサービスをしています。時々、『男性とお付き合いしたことがないから、本命のカレができた時のために、男性に肌を触れられる行為に慣れておきたい』という未経験の女性もいらっしゃいます」

心も体も傷つけない! 事前カウンセリングは念入りに

――未経験の女性もとは驚きです。

「男性経験のないお客様はけっこう多いんですよ。彼と素敵な『初めて』を迎えていただくためにも、事前のカウンセリングは、かなりきめ細かにうかがっています。

『最初はどのように触れてほしいか』『名前は何と呼んでほしいか』『触れられて苦手な部分はあるか』など、全部で20項目以上ご質問させていただき、カウンセリングノートに記入しています。

 特にNG項目は念入りに聞いていますね。お客様の心も体も絶対に傷つけないことは大前提です」

「彼女の夢のため」が理由のひとつ

――素晴らしいです。未経験の女性にも優しく対応してくださるとは、まさに『性のドクター』ですね。詳しいセラピー内容の前に、IT業界でご活躍のジンさんが、なぜセラピストになったのか、お聞きしてもいいでしょうか?

「理由は2つあります。ひとつは、結婚を前提にお付き合いしているネイリストの彼女の夢を実現させることです。彼女は『独立して、自分のネイルサロンを開く』という夢を持っています。その開業資金のために、収入を得たいというのが大きいでしょうか。

 もちろん、僕が女風で働いていることは彼女に内緒ですから、結婚したらキッパリ辞めるつもりです。僕個人では浮気も不倫もNGなので、そこはけじめをつけなくてはと思っています。

忘れられない女性の存在

 もう一つの理由は、『人が好き』ということですね。僕と接することでお客様が笑顔になってくれたり、幸せな気持ちになってくれるのが純粋に嬉しいと感じるんです」

 その言葉通り、ジンさんの笑顔や優しい口調は、癒しの権化とも感じてしまう。彼に愛されている彼女は、さぞ幸せだろう。

 ジンさんは続ける。

「今の彼女の他に、実はもうひとり忘れられない女性がいるんです。20歳の時に習っていたK-POPダンスの女性講師・T先生です。当時のT先生は僕より13歳上の33歳。ロングヘアをピンクとシルバーに染めて、顔立ちは『高貴な猫』という感じでしょうか。

 とにかくカッコよくて、キレのあるダンスに魅了されて……。年の差なんて気にならないほど好きになっていました。プライベートでもアネゴ肌のT先生は、男女問わず人気がありましたね」

「好きです」と告白するも…

――年の差恋愛とは素敵です。続けてください。

「当時の僕はK-POPダンスと陸上競技をやっていて、陸上は国体にも出場していた、いわゆる『二刀流』でした。ただ、ダンサーのT先生のかっこよさにノックアウトされてしまって……。あるダンスの大会が終わった後、会場の裏に先生を呼び出して『T先生が好きです』真正面から告白したんです」

3回目の告白でようやくOKを

――堂々と告白されるお姿、カッコいいです。T先生の反応はいかがでした?

「それがひどいんです(笑)。僕が必死で思いを告げたのに、先生は、まさか13も年下の生徒が本気で告白したとは思わなかったらしく『はいはい、ありがとう』と軽く流されてしまって……。

 その日は、思いだけ伝えて帰宅しました。でも、どうしてもあきらめきれず、次のダンスレッスンの時、再度、彼女を呼び出して『本気なんです。付き合ってください』と再告白しました。

 次はいくぶんか本気度が伝わったようですが、それでもOKはもらえません。で、粘り強く告白し続けた結果、3回目でやっとYESと言ってもらいました」

20歳で童貞喪失

――ジンさんの一途な思いが伝わったんですね。

「好きなことに対しては、周りを気にせず突き進むタイプですね。ただ、先ほども言ったように、先生は人気のダンス講師だったので、しばらくは内緒で付き合っていましたね。

 特に男子メンバーは、T先生に尊敬と恋心を抱いている仲間も多く、『気をつけながら付き合おうね』と、一人暮らしの先生のマンションで逢うことが多かったですね。その後、先生が僕の『初めての女性』になりました。20歳の時です」

彼女のお陰で男になれた

――意外です。もっと早熟だと思っていました。

「確かに……。女風で働く男は、早熟でませていると思われるかもしれませんね。もともと僕はSM文学に刺激を感じる傾向はあったのですが、性の知識は無くて……彼女に手ほどきをされたというのが本当のところですよ。

 32歳になった今、当時を振り返ると、先生にとって僕は相当な『子供』だと苦笑ものですが、彼女のお陰で男になれたのは事実です。

今でも尊敬や感謝の思いは変わらない

 彼女とは2年ほど付き合って別れましたが、今でもT先生への尊敬や感謝の思いは変わりません。その後はダンスをやめて、陸上に専念しました。でも、アスリートの選手生命は短いですからね。とある陸上の大会でトップの成績を収めたのち、引退を決意しました」

 そしてジンさんはセラピストになるべく、数々の経験を積んでいく。セラピストとしてのエピソードは次回、お伝えしたい。

(蒼井凜花/作家・コラムニスト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    山川穂高謹慎で電撃トレードの現実味…ジリ貧の西武が狙う巨人、阪神の“野手5人”の名前

    山川穂高謹慎で電撃トレードの現実味…ジリ貧の西武が狙う巨人、阪神の“野手5人”の名前

  3. 3
    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

    ジャニー喜多川氏の性加害を暴いた“禁断の書”の中身…超人気アイドルが「ジャニーさんが、ジャニーさんが…」

  4. 4
    田中美佐子に香坂みゆき…Over60で夫と別れる「熟年離婚」過去最高の背景にあるもの

    田中美佐子に香坂みゆき…Over60で夫と別れる「熟年離婚」過去最高の背景にあるもの

  5. 5
    Bクラス巨人あるぞ電撃トレード第2弾 他球団から人気の松原聖弥が突然一軍昇格の意味深

    Bクラス巨人あるぞ電撃トレード第2弾 他球団から人気の松原聖弥が突然一軍昇格の意味深

  1. 6
    坂東玉三郎“本興行から距離を置く”発言の衝撃…近づく歌舞伎界崩壊の足音

    坂東玉三郎“本興行から距離を置く”発言の衝撃…近づく歌舞伎界崩壊の足音

  2. 7
    “投壊”原巨人の補強はまだ序の口…喉から手が出るほど欲しい元ドラ1「本命投手の名前」

    “投壊”原巨人の補強はまだ序の口…喉から手が出るほど欲しい元ドラ1「本命投手の名前」

  3. 8
    工藤公康氏が狙うは侍Jより巨人監督の座か…球界の盟主に初の「外様」指揮官招聘の動き

    工藤公康氏が狙うは侍Jより巨人監督の座か…球界の盟主に初の「外様」指揮官招聘の動き

  4. 9
    梅宮辰夫は立候補…カルーセル麻紀の処女を奪った男の真相

    梅宮辰夫は立候補…カルーセル麻紀の処女を奪った男の真相

  5. 10
    北公次は性被害とアイドルからの凋落で壊れていった…ジャニー喜多川氏からは花輪も届かず

    北公次は性被害とアイドルからの凋落で壊れていった…ジャニー喜多川氏からは花輪も届かず