「夫が幼稚で低レベルな人間に見えて…」転職を機に目覚めた44歳女、痛み分け覚悟の離婚大作戦【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

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コクハク

44歳、離婚したい!

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

 44歳の咲希さん(仮名)は、5歳年上の夫・マサカズさん(49歳・仮名)と結婚8年目を迎えたばかり。しかしここへきて、諸事情により離婚をしたいと強く願っているそうです。

「夫の浮気とか借金とか、そういう事情ではありません。だけど、今の夫とこの先もずっと一緒にいたら私は老後になってから激しく後悔しそうで…」

 思い詰めた様子で言葉を選びながら話し始めた咲希さんは、1年前に一念発起をして念願の業種へと転職を果たしました。

 離婚をしたいと強く思うようになった背景には、その転職が大きく関係しているのだとか…。

転職をきっかけに夫を見る目が変わった

「以前は、小さな会社で責任のない仕事を日々こなしているだけの立場だったんですけど…。

 結婚しても、やっぱり夢が諦めきれなかったので資格の勉強を始めました。そのかいもあって、やっと1年前に憧れていた仕事に転職できたんです。

 そうしたら、周りにいる人のレベルって言うんですかね? 今までとはまったく異なる世界に入ったら、夫が幼稚で低レベルな人間に見えてしまって…」

 すでに夫への愛情はすっかり冷めてしまったと話す咲希さん。

 他に好きな人がいるわけでもないけれど、夫に対する尊敬心や愛情が完全に冷めてしまい、今となっては、同じ家で暮らすことも苦痛に感じ始めているのだとか。

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老後をひとりで過ごす不安よりも…

「夫は向上心がなく、収入を上げたいっていう欲もなさそうな感じですね。

 昔の私は結婚に“癒し”や“穏やかな毎日”を望んでいたから、そういう夫でもいいかなと、結婚したんですけど…。やっぱり物足りなさみたいなものは、ずっとありましたね。

 今になって、これまで私が『まぁいいか』と目をつぶっていた、夫のあらゆるところが気になるようになっちゃって。

 これ以上一緒にいるのは厳しいって結論に至ったんです」

 離婚をしてシングルになった先に、ひとりで過ごす老後に不安はあると口にする咲希さん。

 しかしその不安よりも、夫と戸籍上の他人になることのほうが、自分にとってプラスの選択だと直感していると言います。

わざとバレる浮気をしてでも離婚したい

「これ、という決定打がないから離婚できなくて、グズグズと時間が経っています。

 夫が浮気とか借金とかしてくれれば、それを理由にサヨナラできるんですけど。今のところそんな気配はないですね。

 半年くらい前から、夫には離婚の意思は伝えているんです。それでも応じてくれないし、何事もなかったかのように普通に接してくる夫にイライラしちゃいます。

 協議で離婚をしたいのに、夫にその気がないからどうにもなりません。

 こうなったら私が夫にわざとバレるように浮気でもして、慰謝料を払ってでも離婚をするしかないのか…と思うと絶望的な気持ちになりますね。

 私が『もう無理だ』って言っているのに、それをまともに聞き入れないあたりにも、夫の幼稚な一面が見えてウンザリです!」

  ◇  ◇  ◇

 離婚の意思はすでに固まっていると主張を繰り返す咲希さん。では、夫であるマサカズさんは夫婦の問題についてどう受け止めているのでしょうか。次回に続きます。

(並木まき/ライター・エディター)

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