山田元農相が語るTPP“漂流”の可能性 「阻止は時間との闘い」
■秘密交渉のTPPは「国民の知る権利」を侵害している
――TPP交渉の中身がサッパリ伝わってこないのも、世論が盛り上がらない原因ではないでしょうか。米議会では守秘義務をかけた上で全議員が条文案全文を閲覧できるのに、日本では国会議員ですら目にすることができません。内閣府の西村康稔副大臣が一度は開示方針を示したものの、「日本には守秘義務違反に刑事罰がない」との理由で撤回しました。
TPPは、まさに秘密交渉で進められています。政府は国民に内容を知らせないまま、交渉をまとめようとしている。憲法が保障する「国民の知る権利」を侵害しているんです。そこで我々は今月15日に国を相手取って、TPP交渉の差し止め、交渉の違憲確認、損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。弁護団は157人を数え、原告総数は1063人に上ります。訴訟の会員は3800人ですが、さらに増え続けていて、今は4000人を超えました。原告団の中には国会議員8人が名を連ねています。現職議員が国に対して裁判を起こすのは初めての事例です。これほど賛同者が集まったのは、TPPが国民生活を大きく揺るがす脅威だからです。身近なところから挙げれば、食の安全が守られなくなる。米国は遺伝子組み換え食品の表示禁止、添加物や残留農薬の基準を米国レベルに合わせることを求めてきています。産地や成分表示も撤廃しろと迫っている。「(日本には)国産表示があるから外国産が売れない」というのが米国の言い分なのです。
