山田元農相が語るTPP“漂流”の可能性 「阻止は時間との闘い」

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――3・11以降、消費者は食品表示に敏感になっています。米国の言いなりになれば、消費者は国産か外国産かの見分けさえつかなくなってしまいます。

 最も影響を受けるのが、アレルギーやアトピーに悩む子どもたちです。お母さん方は「食品表示がなくなれば、子どもに何を食べさせていいのか分からなくなる」と悲鳴を上げています。文科省の全国実態調査(13年)によると、公立小中高に通う全児童・生徒の4・5%が食物アレルギーを抱えているといいます。日本では禁止されている成長ホルモンを投与された畜産物や、腐食防止などを目的に放射線照射された野菜がどんどん入ってきたら、子どもたちの健康を守っていけるのか。

■日本は米韓FTAで主権を失った韓国の二の舞になる

――医療や雇用の面での懸念はどうですか。

 医療でいえば、最初は僕も自由診療が広がって、最先端医療を求める人に機会が増えるのはいいことだと思っていた。ところが、実態はそう甘いもんじゃない。医療法人が株式会社化され、利益を生む自由診療が幅を利かせるようになり、医療の差別化が始まる。公的保険でカバーされる医療行為がどんどん狭まり、お金がない人は病院に通えず、薬も買えなくなる。国民皆保険制度をとらない米国と同じ状況に追い込まれるのです。医薬品価格は厚労省が開発費などを考慮して決めているのですが、米国と同じように製薬会社が決定権を持つようになる。すると、タミフル1錠が7万円という世界が現実になるんです。生存権も幸福追求権も侵害されてしまう。

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