有森隆
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有森隆ジャーナリスト

 30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし、取材・執筆活動中。「カルロス・ゴーン『経営神話』の自壊」(「月刊現代」2004年9月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号=最終号)などを執筆。ゴーン会長の欺瞞性を鋭い筆致でえぐり出した。この仕事ぶりが、今、再び脚光を浴びている。

<第1回>安倍政権の意向に逆らえず親子上場を強行

公開日:  更新日:

欧米の投資家は成長性を問題視

 11月4日に東京証券取引所第1部に株式を同時上場する日本郵政グループ3社のセールスポイントは割安と高配当だ。個人投資家に照準を定めた結果、売り出し価格は、持ち株会社の日本郵政が1400円、ゆうちょ銀行が1450円、かんぽ生命保険が2200円と、いずれも仮条件の上限で決まった。

 売り出し価格で計算した株式時価総額は単純合計で14兆1450億円。売り出し額は1兆4362億円。証券大衆化の先駆けとなった1987年のNTT以来の巨大上場だ。

 株価が1株当たり純資産の何倍かを見るPBR(株価純資産倍率)は、ゆうちょ銀行が0.47倍、かんぽ生命が0.67倍。PBRが0.7倍台の三菱UFJフィナンシャル・グループなど金融株と比べて割安という論法で幹事証券会社が買いをあおる。日本郵政は同0.41倍とさらに低い。


 しかも、配当利回りは3社とも3%前後。東証1部加重平均の1.85%を大きく上回る。ここまではいいことずくめだが、外国人の機関投資家の見方はシビアだ。傘下の日本郵便が国際物流に進出するために豪トール・ホールディングスを約6200億円で買収したため、のれん代(5300億円)が重荷。郵政Gの財務構造をいびつにした。

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