日報問題の火付け役 布施祐仁氏が“PKO隠蔽工作”を斬る

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■不都合な真実を「不開示」にする抜け穴

――日報のケースでは証拠隠滅を図った可能性が高まっていますが、行政はとにかく情報を隠したがる。

 今回はメディアや自民党行政改革推進本部長の河野太郎衆院議員が問題視したこともあって最終的に開示されましたが、情報公開制度を運用する総務省は不開示とするケースを6つ挙げていて、その5番目が厄介なんです。〈審議・検討等に関する情報で、意思決定の中立性等を不当に害する、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれがある情報〉というもので、何度かこれを盾に開示を拒まれたことがあります。

――それでは不都合な情報は恣意的に非開示にできますね。

 安倍首相は安保関連法の国会審議でもそうでしたが、海外派遣の議論になると、何かと自衛隊の「服務の宣誓」を引き合いに出します。警察や消防にはない〈事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め〉というくだりです。自衛官はリスク覚悟で入隊しているという前提で、「自衛隊員の仕事というのは、そういうものなんですね」などと発言しています。ところが、宣誓の結びの〈もつて国民の負託にこたえることを誓います〉には積極的に触れない。この文脈でいえば、自衛官は国民の負託があるからこそ、身をていして危険な任務にあたるわけです。しかし、実態は違う。安倍政権は国民に情報を隠し、民意に耳を傾けることも同意を得ることもなく、PKO部隊への新任務付与を押し切ったのです。安倍政権のやり方は非常に無責任だと思います。

(聞き手=本紙・坂本千晶)

▽ふせ・ゆうじん 1976年、東京都生まれ。北海道大経済学部卒。平和新聞編集長。平和・安全保障問題を中心に取材。著書に「経済的徴兵制」「ルポ イチエフ」「日米密約」など。

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