メーカーズシャツ鎌倉・貞末良雄会長<2>VANがまさかの倒産

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 結局、貞末は物流部門から外され、営業部に異動となった。才覚があったのだろう。その後、営業部長に就き、200人の部下を率いていくことになる。サラリーマン時代の貞末は「上司を5年で抜こう」と考えて仕事をしていたそうだ。

 入社12年後の1978年、貞末はまさかの「VAN倒産」という事態に向き合うこととなる。

「経営破綻した原因はたくさんありますが、1つは会社が急成長していく過程でマーケットが無限大にあると錯覚したことです。いわばおごりです。2つ目は、放漫な経営陣たちに若い社員が反発し、組合がないことが自慢だったVANに労働組合ができたこと。とにかく組合員が跋扈して仕事にならない。人事異動に反対するわ、経営会議でも不毛な議論が続きました。

 売り上げ拡大主義者が権力を握ると、みるみるうちに在庫の山になりました。潰れるまでの2年間は本当に大変でした。ただ、まさか潰れはしないだろうと考えていました。でも、取引先だった三菱商事さんが150億円、丸紅さんが250億円の負債を抱え、三菱さんが支援を打ち切ったことで倒産してしまった。丸紅さんも76年に起きたロッキード事件で混乱していましたから」

 VANの倒産時、社員は1800人いた。

(ジャーナリスト・河野圭祐)

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