森達也氏が危惧 オウム以降の日本社会は「集団化」が加速

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  ――今回、死刑執行の情報を政府がメディアに流し、テレビが「ショー」のように扱った。

 少し前まで法務省は、誰を処刑したかすら発表しない密行主義でした。それがコペルニクス的に変わって、処刑情報の「大盤振る舞い」でしたね。法務省が単独でこれをやるとは思えない。一説には「官邸の指示」と言われていますが、そうであればよほど官邸の力が強くなったんだなと思う。支持率回復やある意味での目くらましだったとか、そんな説を唱える人が少なくない。そこまでやるだろうかと思いつつも、何らかの戦略が背景にあったのでは、との思いは払拭できません。

  ――麻原はこれだけ悪いヤツだから、処刑して見せしめにしてやろうと。

「戦争」と「死刑」は究極の「国家の暴力性の発動」であり、公権力の行使です。ならばメディアが監視しなければならない。でもその機能を大手メディアは果たしたのか。「極めて異例な処刑である」「なぜこの間隔で同じ月に13人も」という報道一色ですごく違和感があった。7人を処刑した時、すぐに6人もやるだろうと思った。理由は「同一事件の同罪者は同じように罰を受けなければいけない」という原理原則があるから。間隔が空いたら不平等になる。本来であれば一挙にやらないといけない。でも日本の拘置所の体制では13人同時処刑は物理的に不可能。だから2回に分けた。それは何の問題もない。一人も殺害していないのに処刑された横山真人も含めて、オウムに対しては罰が異常に重いことを問題視すべきだった。

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