作家・原田伊織氏 西郷隆盛は粘着質のテロリストでした

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  ――こんな暴力的で非情な西郷がなぜ、「西郷さん」と尊敬されるようになったのでしょう。

 明治新政府が庶民にあまりにも人気がなかったからです。国民は新政府に反感を抱き、その反動として政府に歯向かって西南戦争で戦死した西郷の人気が高まった。賊軍に拍手を送ったわけです。当時、できたばかりの東京日日新聞などが西南戦争で従軍取材を行い、それらの情報をもとに西郷をヒーローとして描いた錦絵が爆発的に売れた。中身は嘘八百で一種のエンターテインメント。しまいには、夜空に「西郷星」が現れたとまで書いた。実は大接近した火星にすぎないのに、庶民は西郷が星となって現れたと信じたのです。

  ――明治新政府もイメージ戦略をしたと聞きます。

 黒船来航で幕府がオロオロし、ペリーに不平等な日米修好通商条約を押し付けられて、言われるままに署名したという先入観を国民に植え付けたのです。しかし実は日本側は最高35%の関税を課すことで米国側に合意させた。また、これに先立つ日米和親条約では、米国側の恫喝に屈せず、治外法権を断固として認めませんでした。徳川幕府にはこうした有能で肚のある外交官がそろっていたのですが、ほとんど知られていません。明治以降の政府が隠蔽したからです。

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