菅内閣“ご祝儀報道”の裏で着々…真の肝入りは法務と警察
安倍政権居抜きの菅内閣で数少ない「独自カラー」として、「デジタル庁」創設を任された平井卓也デジタル担当相(62)や「縦割り110番」設置を指示された河野太郎行革担当相(57)が脚光を浴びている。しかし、その裏で、菅首相肝いりの隠れた重要ポストがある。法務と警察だ。
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菅内閣の法相には上川陽子衆院議員(67)、警察庁を管理する国家公安委員長には小此木八郎衆院議員(55)がいずれも再入閣で就任した。
上川氏は、第2次安倍政権下の2014年10月~15年10月と17年8月~18年10月に次ぐ、3度目の法相。小此木氏は17年8月~18年10月に次ぐ2度目の国家公安委員長だ。経験者2人をあえて起用した意味について、菅首相周辺の関係者はこう話す。
■「法務と警察を押さえなければダメなんだ」
「上川氏と小此木氏は17~18年にかけての同じタイミングで法相と国家公安委員長でした。17年は解散総選挙があり、閣僚は選挙後もそのまま再任だったのですが、ちょうどその頃、官房長官だった菅氏が『法務と警察を押さえなければダメなんだ』と言っていたのが印象に残っています。あの時の2人が、その重要ポストを再び担当する。菅氏の強い思いがあってのことでしょう」
17年当時、菅首相はインバウンド拡大に注力していた。訪日外国人のビザ発給要件緩和に難色を示していた法務や警察を大臣を通じて締め上げたようだ。