田岡俊次
著者のコラム一覧
田岡俊次軍事評論家、ジャーナリスト

1941年生まれ。早大卒業後、朝日新聞社。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長兼シニアスタッフライターなどを歴任。著書に「戦略の条件」など。

自民党総裁選で乱発 「共通の価値観」を唱和するお笑い

公開日: 更新日:

「共通の価値観」という標語が今回の自民党総裁選挙で乱発された。日本の今後の対外政策の基本は米、韓、印、シンガポール、オーストラリアなどと連携を深め、中国包囲網形成を図る理由の説明だ。

 言論の自由、選挙制、三権分立など、民主主義の基本を尊重する諸国は日本と共通の価値観を抱いているから団結すべきだ、との説だが、本当にそうか、と首をかしげざるを得ない。

 シンガポールは政府批判を厳しく取り締まることで有名だ。すべての新聞は政府主導の「シンガポール・プレス・ホールディングス」が保有している。テレビは「メディアコープ社」が独占。同社の100%株主は政府系大企業「テマセクホールディングス」で、その代表はリー・シェンロン首相の夫人だ。

 市民が10人以上の団体をつくる際には、その目的、性格のいかんにかかわらず登録すること。演説が許されるのは1カ所の公園の一角だけで、趣旨を届けること。2、3人でも路上で議論すれば逮捕され、「国内治安法」によれば、治安上問題ありと政府が見なした人物は令状なしに逮捕し、ほぼ無期限に拘束できるなど、徹底した言論統制が行われている。

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