菅首相は各派閥の長や幹部の地位を保証しておくだけで安泰
「♪東京だよ、オッ母さん。あれが二重橋、こっちが首相官邸よ」
「だれだ! コロナの最中に唾を飛ばしてはしゃいでるのは?」
「アイ・アム・ソーリー(総理)?」
今どき首相就任の記者会見で、農村出身、苦学、政界の雑巾がけ時代を披露され、立身出世を称えてくれと言われても戸惑うばかりだ。令和の二宮金次郎?
とにかくセンスがずれているし、国際舞台に出せるような見識も風格もない。
それでも、新内閣の支持率が65%に跳ね上がったのは、日本人のメンタリティーの問題だ。つまり、政治は庶民が口を出すものではなく、お上に任せとけばよいと通常は考えている。
その反動で、田中角栄や菅のようなたたき上げがたまに出てくると、オラが仲間の大出世だと熱狂する。
しかし、都会では「ダサイ」と思われても、今や都会の住民のほとんどは、地方出身だ。そう考えると、「あれが二重橋」と叫ぶ菅の戦術は、まんざら、的外れでもないのかも知れない。