岩国児童相談所 女子高生自殺事件<前>被害者の父・江邑幸一さん
「児相が娘を殺したようなもの」
2014年11月12日、山口県岩国市の高校生・原田寛世さん(当時16)が自殺した。両親の離婚後、母や実家と折り合いが悪かったが、父親の江邑幸一さん(広島市在住の公務員)との関係は良好で、寛世さんを積極的にサポートしていたが――。
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「元妻(寛世さんの母)は警察や児童相談所に、娘を育てられないと訴えていました。児相が真剣に対処してくれていれば娘は200%生きています。なぜ向き合ってくれなかったのか。児相が娘を殺したようなものです」
江邑さんの元妻は、2005年に6歳と3歳の娘2人を連れて家を出た。原因は性格の不一致。親権を争って調停ののち、月1回6時間の面会、養育費6万円という条件で翌年、離婚する。だが江邑さんは、別居したときから寛世さんの身を案じていた。典型的なお父さん子だったからだ。