岩国児童相談所 女子高生自殺事件<後>被害者の父・江邑幸一さん
「実名・顔写真を公開することで、児童相談所の問題をいろんな人が聞いて下さるようになりました。地方局や新聞にも取り上げられるようになり、多くの人が私の意見を聞いて下さるようになりました」
だが、その代償も払わされている。
「勤務先と近所に知られて、下の娘(次女)とは会えなくなってしまいました。それでも、顔と名前を出して活動を続けるのは、私が死んだ時に寛世が『お父さん、お疲れ』と言って迎えてくれないかな、と思ったからです。そのためには頑張るしかないなと。それに皆さんのお役に立ちたいってこともあるんですよ。児童相談所から被害を受けながら、何もできずに泣き寝入りしている――そんな被害者をつくりたくない。私で最後にしてほしいという気持ちがあるんです」=この項おわり
(ジャーナリスト・西牟田靖)