青梅10カ所 たき火の不始末で300m先まで飛び火の恐ろしさ
「家が燃えている」
23日午後1時半ごろ、東京都青梅市沢井の住宅から、119番があった。住宅と住人が所有する空き家が全焼。火は枯れ草に燃え移り、約300メートル北西の寺院「雲慶院」まで飛び火し、寺と住宅、山林など約10カ所で火災が発生した。当時、全焼した家に住む60代の男性が庭でたき火をしていて、火の粉が強風にあおられ、燃え広がった。同日、青梅市には乾燥注意報が出され、午後1時20分ごろには最大瞬間風速9・3メートルを観測していた。
男性は「水で火を消した後、いったん家の中に入ったが、しばらくしてバチバチという音で火事に気づいた。慌てて消火したが、間に合わなかった」と話している。
消防車約70台が出動し消火活動にあたったが、火は寺院の裏から山林にかけ延焼。陸上自衛隊のヘリコプターを投入し、発生から約27時間後の24日午後4時20分ごろ消し止めたが、焼失面積は9・5ヘクタールまで広がった。