【阪急杯】〝逃げ切り〟で良かったのか?ミッキーアイルの課題

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 橋口弘師のラスト重賞で注目が集まったGⅢ阪急杯。制したのはラブソングではなく、同じ勝負服の“ミッキー”アイル。ダッシュを利かせてハナを奪うと、開幕週の絶好馬場を味方にそのまま逃げ切った。

 まさに貫禄勝ちだ。今年のメンバーでGⅠ勝ち馬は一昨年のマイルCS馬ダノンシャーク、昨年の桜花賞馬レッツゴードンキもいたが、ミッキーアイルはメンバー最多の重賞4勝。2頭と比較して、よりスプリント色の濃いタイプ。格が一枚上だった。

 実際に勝ちタイムの千四1分19秒9は、サクラバクシンオーのレコード(94年スワンS)と並ぶもの。前半3F33秒8―45秒2と飛ばしての逃げ切りだから価値がある。

 これも暮れの香港遠征(香港スプリント⑦着)がいい経験となったのだろう。馬体重は自己最高の488キロでも太くはなく、明らかに中身が詰まった印象で、よりスプリンターらしさが増していた。昨年、活躍したストレイトガールも前年の香港遠征を糧にヴィクトリアM、スプリンターズSとGⅠ2勝。同様にミッキーも飛躍のシーズンとなる可能性は十分ある。

 ただし、だ。本番につながる勝ち方かと問われると少々疑問符はつく。ポイントは逃げてしまったこと。今回の松山は完全なテン乗り。勝ちにこだわったこともよく分かる。それでも、昨年のミッキーはスピード一本やりから脱却するため、あえて“逃げない”競馬を重ねてきたはず。それを簡単に覆したことがどう出るのか。

 事実、高松宮記念が行われる3月中京は「逃げ馬に不利」なコース。12年の馬場改修以降、逃げた馬は⑰③④⑮着と止まっただけに、なおさら前哨戦は折り合い重視で運ぶべきでなかったか。これが“目先の1勝”にならなければいいが――。

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