これが冬の東京ダートの金科玉条だ
番組の半数以上を占める
今週から東京開催がスタート。開幕週のメーンはGⅢ根岸Sで、最終週はGⅠフェブラリーSが組まれており、ダート競馬にいつも以上に注目が集まる。実際、番組数で見ると芝が41鞍に対して、ダートは52鞍(全96鞍で、障害が3鞍)。ダート戦を攻略しないことには勝ち組には回れない。そこで今回は過去3年間(14~16年)のデータを基に、冬の東京ダートにおける重要ポイントを4つお届けする。
戸崎よりも田辺、ウチパク
【ジョッキー】
14年以降の騎手別成績ベスト5は以下の通り。
① ② ③ 外 連対率
田 辺15 8 5 68・240
戸 崎14 6 12 54・233
内 田11 10 8 51・263
北村宏10 8 4 59・222
蛯 名10 7 3 63・205
リーディングトップの戸崎は2位。しかし、14勝中11勝が1、2番人気でのもの。単勝回収値は66円しかなく、配当の妙味は少ない。
その戸崎を抑えて1位なのが田辺だ。連対率でも戸崎を上回っており、単勝回収値は何と395円! 14年のフェブラリーSでは16番人気のコパノリッキーでV。単勝はGⅠ史上2番目に高い2万7210円もついた。昨年も6勝中3勝を5番人気以下で挙げている。穴党ファンは田辺から目が離せない。
3位の内田が単勝回収値149円、4位の北村宏も126円。単勝を全部買ってもプラスになる計算だ。中でも内田の11勝は全て良馬場で挙げているのは興味深い。力のいるダートでその剛腕がより発揮される。
540㌔以上の1番人気は黙って買い
【体 重】
冬場のダートは好天が続くと、乾燥してかなり力のいる状態になることもしばしば。そうなると馬力のある馬が有利だ。
そこでひとつの目安になるのが馬体重。もちろん、体が大きい=馬力がある、ではないものの、小柄な馬に比べると明らかに成績がいい。
前3年で398キロ以下の馬は〈0 0 0 12〉で、400~418キロも〈11 0 3 7〉と不振だ。
一方、540キロ以上はというと〈7 1 6 40〉で③着内率・259。特に1番人気に支持された馬に限ると〈7 0 3 1〉、同・909の超高率にもなる。
昨年の開幕週はこのパターンに当てはまった馬が2戦2勝。初日1R3歳未勝利のヨンカー=550キロ、2日目6R4歳上五百万のエルズミーア=564キロがそう。最終週にはアポロケンタッキー、レッドゲルニカなど550キロを超える巨漢馬が勝ち上がっていた。
とにかく馬券に絡む馬主ビッグ3
【外国産馬】
前3年の外国産馬の勝ち鞍は159、148、163。
一番多い昨年でも全競走に占める割合は4・7%ほどだ。だが、東京のダート戦では無視できない存在になる。競馬場別、さらに芝、ダートで分けると、
全 芝 ダ
札幌 21 15 6
函館 18 14 4
福島 17 6 9
新潟 41 12 28
東京 89 23 65
中山 66 21 44
中京 34 15 17
京都 86 31 55
阪神 73 24 48
小倉 25 16 9
東京ダートでの数字が際立っており、番組の多いこの時季は馬券の核になってくる。
中でも絶対に覚えておくべきポイントが馬主の名前。馬場幸夫氏はモーニン、ベストウォーリアなどで勝ちまくり。前3年、東京のダートだけで〈15 3 2 11〉、勝率が5割近い(春、秋の開催も含む)。
昨年はモーニンが根岸S→フェブラリーSを連勝。今年のベストウォーリア、ベストマッチョからも目が離せない。
次いで、モーリスの馬主でおなじみの吉田和美氏。前記したヨンカーは持ち馬である。
もうひとりが〝バローズ〟の冠の猪熊広次氏。3歳のオープン特別・ヒヤシンスSは15年ゴールデンバローズ①着、16年ストロングバローズ②着の良績を挙げている。
距離が長いほど下がる1番人気の勝率
【コース】
1番人気の成績を距離別に見るとこうなる。
① ② ③ 外 勝 率
千三 7 3 1 4・467
千四 20 12 4 20・357
千六 17 12 10 17・304
二一 7 6 5 6・292
二四 1 1 0 1・333
レース数の少ない二千四百メートルは別として、距離が長くなるほど勝率が下がるのが分かろう。
中でも、千三百メートル戦は14年こそ〈0 3 1 1〉と勝ち鞍がなかったが、15年が〈3 0 0 2〉。昨年は〈4 0 0 1〉と信頼性が高くなってきている。
次いで勝率の高い千四だが、新馬に限ると〈1 2 1 5〉。勝ったのは16年ベストマッチョのみ。同じく千六も〈1 1 2 5〉とイマイチだ。新馬戦の1番人気は疑ってかかりたい。