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【天皇賞】ディープのレコードを塗り替えたキタサンブラックどこまで強くなる!?

無尽蔵のスタミナはシャンティイでこそ

 勝ち時計は3分12秒5――。

 キタサンブラックのGⅠ5勝目はディープインパクトのレコードを更新する圧巻の強さだった。

 キタサンは予想通りに大逃げを打ったヤマカツライデンの2番手。道中はハナを切っているのと同じ形で進み、三分三厘から自然と進出。4角を待たずに先頭に立ってレースをつくっていた。

 もちろんライバルも黙っていなかった。キタサンに呼応して直線に入った時点で2番手はシュヴァルグラン。そして3番手の外にはサトノダイヤモンドが迫っていたが、そこからがキタサンの強み、真骨頂だ。

 類いまれな心肺機能があるからこそ、ライバル勢に並ぶ場面さえつくらせずにそのまま押し切り勝ち。ただただ“強い”の一言だ。

 サトノとの現役最強馬対決を制しただけに、今年は世界相手にも期待したくなる。そう、秋の大舞台、凱旋門賞だ。

「秋のプランを考えなきゃと(北島オーナーが)おっしゃってくれた。楽しみにして下さい」

 レース後、そう話した武豊。オーナーも「かわいい息子を遠い空の向こうに送り出すのは心苦しいけど、武豊さんが乗ってくれて、みなさんが応援してくれるのなら」。すでに凱旋門賞に登録をしていることは、陣営がアナウンス済みである。

 さらに「全馬にとってタフ。この馬しか耐えられないレースだった」と武豊が話したように、近代日本競馬の名馬には珍しい無尽蔵とも思えるスタミナは、シャンティイの舞台でなおさら生きてくるイメージが持てる。

 しかも今年から凱旋門賞は3歳馬の斤量が増えて古馬のチャンスが広がるから、条件にも恵まれた――。

 あとはローテーションがポイントか。宝塚記念を勝てば「春古馬3冠」の該当馬となり、ボーナスは2億円。ただし、武豊が「さすがに最後は苦しくていっぱいいっぱいだった」と話した通り、猛レコード駆けの反動も気になる上に、6月25日宝塚記念は夏にさしかかる時期だ。もし、勝ってもGⅠ3戦の疲労が、秋に尾を引くことも考えられる。2億円のボーナスを思い切って“捨てて”本気で世界を目指してほしい。そう思えるほど、きのうのキタサンブラックは強かった。

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