【有馬記念】〝種牡馬〟キタサンに待ち受けるいばらの道

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数々の記録を打ち立てて引退

 キタサンブラックの最終章・有馬記念は圧勝だった。

 役者が違ったといったところか。ラストランはまさに“圧逃”。2番枠からスタートを決めてハナを切ると、道中は理想的なマイペースの競馬。その逃げ脚は直線でも衰えることはなかった。②~④着がタイム差なしで鼻、首差の中、1馬身半差Vで決めてみせた。

 お預けとなっていた記録もこれで達成したことになった。

 JRAGⅠ通算7勝は最多勝タイで、シンボリルドルフ、テイエムオペラオー、ディープインパクト、ウオッカに続く史上5頭目の快挙。さらに獲得賞金でもオペラオーを抜いて18億7684万3000円(付加賞も含む)になり、JRA獲得賞金歴代1位だ。

 そんな名馬中の名馬といえる大記録を手にし、これで引退。来年からは北海道の社台スタリオンステーションで種牡馬生活に入ることになる。

 ただし、先々は決して楽観できない。血統は父がブラックタイド。これまでの種牡馬成績を見ると、GⅠ馬はキタサンのみの“一発屋”だ。その直子のキタサンが確率よく、優駿を出すことができるのか。

 さらにキタサンはサンデーサイレンス系ということになり、サンデーの血が入っている牝馬には種付けできないという制約がある上、もともとディープインパクトをはじめ現在の種牡馬の世界はサンデー系の大激戦区でもある。

 昨今はサイクルが非常に早く、成績の出ない種牡馬は早々と人気が落ちることも多い。初年度からいきなり結果を出すことが当然のように求められているのが現状だ。

 人気種牡馬として地位を確立していけるのか、それとも――。もしかすると、キタサンのこれからは“いばらの道”が待っているのかもしれない。

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