【菊花賞】勝ち鞍だけじゃない ルメール強さと凄さの進化

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 牡馬クラシック3冠最終戦の菊花賞を制したのはルメール鞍上のフィエールマンだった。

 馬が勝ったことに違いないが、“人”が勝った菊花賞でもあった。

 明暗を分けたのは4角から直線にかけての攻防か。人気を背負って堂々と押し切りにかかっていたのがM・デムーロのエタリオウ。外を押し上げて4角6番手から直線に向き、末脚を伸ばした。

 一方、ルメールは同じ6番手でもできるだけロスを抑えたコーナリング。大外一気で決めた秋華賞のアーモンドアイとは一転し、馬群で進路がスムーズに取れないリスクもあったが、ルメールの“勝負勘”がそうさせたのか。ゴールでは鼻差の接戦だったから、このチョイスがなければ、どうなっていたかは分からない。

 ともあれ、今年のルメールは乗りに乗っているというか“進化”している。

“デム・ルメ馬券”という言葉もあるように、同じ外国人のJRA所属ジョッキーとして、これまで何かとM・デムーロと比較されることも多かった。ざっくり言えば勝ち鞍のルメールに対して、大一番のデムーロという見方も。

 実際、昨年の数字をみれば、199勝対171勝と勝利数はルメールの勝ち。だが、年間重賞勝利数ではJRA所属となった15年以降、ルメールはデムーロを上回ったことはない。昨年もデムーロ18勝に対し、ルメールは14勝。GⅠ勝利も6勝対4勝だった。

 それが今年はどうだ。先週終了時点でルメールは驚異の169勝をマーク。GⅠでもデムーロ1勝にとどまっているが、ルメールは菊花賞が5勝目。重賞勝ちに至ってはデムーロは9勝で、もう4カ月ほど勝っていないのに、ルメールはすでに昨年の自己最多を大きく上回り、17勝となった。そう、勝ち鞍だけでなく、大一番での強さも際立っているのが今年のルメールなのだ。

 ちなみにJRAの年間記録はGⅠが6勝、重賞勝ちは23。記録更新もいよいよ現実味を帯びてきている。進化したルメールの勢いはいったいどこまで続くのか――。

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