“関東期待の星”武藤雅騎手に聞く 若武者が迎える2019年は

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 2017年3月にデビューした武藤が初勝利を挙げたのは同期の中で最も遅い4月23日の59戦目だった。そこから勝ち星を量産して、最終的にはトップの24勝をマーク。関東若手のホープに躍り出た。18年もコンスタントに勝ち、減量も▲→△→☆と自らの実力で減らしてきた。自身初めての特別勝ちやGⅠ騎乗も果たしている。順調にキャリアアップ。その若武者が見据える2019年は――。

■2度の戦線離脱を糧に

 ――17年に24勝で民放競馬記者クラブ賞を受賞。18年も大きく上回りました。
武藤騎手「いい馬にたくさん乗せてもらえたおかげです。ただ、自分としては50勝を目標にしていたので、悔しい気持ちが大きいですね。いろいろとアクシデントもありましたし」

 ――7月の負傷と11月の騎乗停止ですね。

「はい。どちらも自分の不注意だったもので、余計に申し訳ない気持ちが大きいです」

 ――そのケガは自転車による転倒と聞きました。

「厩舎回りをしている時に砂に滑って。最初は大丈夫と思ったんですが、診断の結果は左手首の骨折でした。で、当週(28、29日)決まっていた16鞍が全て乗り替わり。関係者の方々に迷惑をかけてしまいました」

 ――復帰は9月。2カ月近くあきました。

「中学から乗馬を始めてあんなに馬に触れなかったのは初めて。乗れないつらさを味わいました。ジョッキーは乗ってなんぼですから。土、日はテレビで競馬をずっと見ていましたよ。海外の競馬も見ておこうと1週間ほどイギリスに行きました」

 ――現地ではどのように。

「レースを見学するのはもちろんですが、シャーガーCをやっている時だったので、アスコットで武豊さんと会って話をさせてもらいました。ニューマーケット、ニューベリーにも行きました」

 ――海外にも目を向けるようになったんですね。

「ええ。実は来年(19年)、海外に行ってみようかとも考えているんですよ。瑠星先輩(坂井騎手)はオーストラリアで腕を磨いて結果を出してきました。野中先輩もアイルランドから帰って来たら、騎乗姿勢がガラッと変わっていた。具体的に“この国で”とは決めてませんが、英会話の勉強は始めているんですよ」

 ――復帰後、勝ち星を積み重ねていった矢先、11月24日の東京3Rで外側に斜行して騎乗停止に。

「また迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。2週後の阪神JFでジョディーに乗せていただく予定だったので、自分自身もふがいなくて悔しかったです」

 ――ジョディーを管理する戸田師は特に武藤騎手に目をかけているように思います。

「ええ。本当にありがたいことです。きっかけは競馬学校入学前に通っていた乗馬クラブです。先生はそこに乗馬を預けてらっしゃったりして関係がとても深いので接点ができて。その時からとても可愛がってもらっています。実はジョディーは次走クイーンCを予定しているんですが、また乗せてもらえることになってるんです。もう感謝しかありません」

一頭一頭大切に乗って実力を

 ――戸田厩舎は長く時間をかけて調教しますね。今は全体で1日どのぐらいの攻め馬を。

「6~7頭ですね。調教時間中はほとんどあいてません。自分は攻め馬にたくさん乗って騎乗馬とのコミュニケーションを深めたいタイプ。週に1、2日ジムでパーソナルトレーナーをつけて体幹やバランスを鍛えてますが、やはり乗ることが一番なんじゃないかと。水野先生も実習生の時から“よその厩舎をどんどん手伝ってこい”と。なので、今も調教スタートの一番しか自厩舎に乗ってないんですよ(笑い)」

 ――そんな背景もあり、多くの依頼があるんですね。高松宮記念ではノボバカラでGⅠ初騎乗も。

「ワクワクしました。最初は実感がわかなかったんですが、返し馬に行ったらファンの声が凄くて。向正面からのスタートでもファンファーレが鳴ってからの歓声が聞こえました。地響きのようでしたね。また経験したいなと強く思いました」

 ――デビュー時に目標レースはダービーと。

「はい。そのためにも今まで以上に普段から一頭一頭大切に乗って実力をつけていきたいです。オーナーだけでなく、先生や牧場の方々、厩務員さん、その馬すべてに関わった人たちに“雅を乗せて良かった”と支持される愛されるジョッキーになりたいです。ジョディーで桜花賞へ行きたいと思っているので、応援してください! よろしくお願いします!!」

(聞き手=木津信之/日刊ゲンダイ)

▽むとう・みやび 1998年1月10日生まれ、20歳。茨城県出身。身長155・6センチ、体重45・3キロ。山羊座、A型。美浦・水野貴広厩舎所属。17年にJRAデビュー。同期には木幡育也、横山武史、川又賢治、富田暁がいる。18年は12月23日終了時点でJRA37勝。

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