【平成30年】アーモンドアイのスーパーレコードが示した日本競馬のガラパゴス化

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 連載の最後はまだまだ記憶に新しい平成30年。キーワードはノーザンファーム、クラブ馬主、外国人ジョッキーの3つ。

 これまでもノーザンFのことは何度か触れてきたが、昨年は生産馬の勝利数が662になった。600超えは初めてのこと。JRAの年間レース数は3454。ほぼ5分の1にもなるから驚異的である。

 しかもGⅠは16勝。半数以上をノーザンFという、まさに独り勝ち状態だ。

 クラブ法人の伸びも顕著。直営のサンデーレーシングが152勝で、系列のシルクレーシング118勝、キャロットファーム117勝と前年に続き全てが100勝超え。計387勝は29年から47勝も増えている。

 外国人ジョッキーは通年免許のルメールが215勝、M・デムーロが153勝を挙げたのを筆頭に、短期免許でモレイラが76勝、C・デムーロとアヴドゥラが18勝など合計は543勝になる。もちろん、これも史上最多だ。

 そういう状況だけに、ファンの注目を集めたのが障害の王者から平地に挑んだオジュウチョウサンというのも納得か。武豊とのコンビで有馬記念に出走し、5番人気の支持を集めたほど。⑨着に終わったものの、着差は0秒8と健闘した。

 オジュウの凄いところは障害戦に多くの観客を呼び込み、ぬいぐるみなどのグッズも飛ぶような売れ行きを見せて、新たなファンを獲得したこと。今年は再び障害に戻り、阪神スプリングJ、中山グランドJと制し、次走は再び平地の宝塚記念へ。まだまだ挑戦は続く。

 さて、挑戦といえばアーモンドアイも。シンザン記念から桜花賞、オークスから秋華賞とトライアルは全てスキップし、秋にはジャパンCで古馬を撃破。しかも、二千四百メートル2分20秒6というスーパーレコードには日本の関係者、ファンはもちろん、ツイッターで拡散されると世界中の競馬メディアも関心を寄せた。

 ただ、これはアーモンドアイの強さと同時に、あらためて日本の馬場の速さ、硬さを世界に発信したことにもなる。ただでさえジャパンCに来る外国馬が減っている中、世界に類を見ない“ガラパゴス競馬”がさらに進行すればどうなるか……。

 平成の間に日本の馬は格段に強くなった。だが、手放しで喜べない部分も大きい。「令和」は果たしてどう競馬が発展していくのか。

 この先も毎週、面白いレースが繰り広げられることを願って、この連載を終わりとする。
 
(おわり)

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