亀井記者の血統ロックオン

【NHKマイルC】マイルの舞台で2歳王者アドマイヤマーズが輝く

公開日:2019年5月4日 17:00 更新日:2019年5月7日 14:50

 マイル戦ならアドマイヤマーズは負けない。

 2歳時はデビューから千六芝にこだわって4戦4勝。GⅠ朝日杯FSも制して、最優秀2歳牡馬のタイトルを手にした。

 明け3歳初戦は千八の共同通信杯で②着。前走は二千の皐月賞が④着。距離が延びたことで甘さを見せたが、これは父ダイワメジャーの血によるところが大きい。

 同産駒は芝の重賞で通算33勝。うち半数以上の18勝をマイルで挙げている。一方、千八以上では2勝のみ。明らかに成績が下がる。

 特に2歳~3歳6月の春クラシック終了時までは〈03656〉。マーズも“距離の壁”に阻まれた印象が強い。

 ただし、負けはしたものの、皐月賞の④着に同馬のポテンシャルの高さが見てとれる。というのも桜花賞、NHKマイルCの両マイル戦以外の3歳限定GⅠ5鞍で、初めて掲示板を確保した産駒がマーズなのだ。適距離外での好走は高い能力の証し。過去のメジャー産駒の中でもトップクラス
の力を持っている。

 マーズは父に加えて母系もマイル向き。母の父メディシアンはマキャヴェリアン直子のスピードタイプ。現役時代は英GⅠロッキンジS(8F芝)を制するなど、マイル戦を中心に活躍した。

 種牡馬としては英GⅠコロネーションS(8F芝)馬のナンニナを輩出。母ヴィアメディチも芝マイルの仏GⅢリューリー賞の勝ち馬。そう、マーズは生粋のマイラー配合なのだ。

 ちなみに、NHKマイルCでメジャー産駒は12年カレンブラックヒル、16年メジャーエンブレムと2頭がV。マーズとカレンブラックヒルは母の父がミスプロ系という共通点もある。マーズも適距離に戻れば能力全開。マイルの舞台で2歳王者が輝きを取り戻す。

亀井辰之介

亀井辰之介

 競馬好きの父親の影響もあり、子供のころから競馬中継を一緒に観戦。最初は父親が馬券を当てるともらえる臨時の小遣いが目当てだったが(ただし、父は穴党だったため、あまり的中した記憶はない……)、ある日、シンボリルドルフといういかにも強そうな名前の馬が、強く勝つ姿に魅入られたのが競馬ファンになったはじまり。
 その後はテレビゲームの競馬ソフトにどっぷりハマり、今までに遊んできた競馬ゲームは数知れず。その時に競走馬の配合の奥深さを知り、血統に興味を持ったのが今の予想スタイルの根幹か。現在でもたまにゲームをたしなみ、好きだった競走馬の産駒を活躍させることが小さな喜び。
 予想スタイルはもちろん“血統”。各馬の血統を分析。得手、不得手を見極め得意条件に出走する時に狙い撃ち! 好配当を目指します。

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