拮抗する準々決勝 試合の決め手になりうる「2つのポイント」
【日刊ゲンダイ本紙コラム「王国インサイドリポート」】
短期決戦であるW杯ではちょっとした「差」が勝敗を決する。一発勝負である、決勝トーナメントではその傾向が強い。もっとも分かりやすい「差」とはストライカーの質である。元ブラジル代表監督のドゥンガはW杯と他の大会の違いをこう表現したものだ。
「Jリーグでは1試合のうち、6、7回のチャンスがある。一方、W杯では2回ほどしかチャンスが来ない。それを決められるかどうか」
実際、ベスト8に残った国の選手がここまでの得点ランキングの上位を占めている。1位が5得点、コロンビアのハメス・ロドリゲス(22)、2位の4得点に、ブラジルのネイマール(22)、アルゼンチンのメッシ(27)、ドイツのミュラー(24)、その後、3得点のオランダのファンペルシー(30)、ロッベン(30)、フランスのベンゼマ(26)などが続いている。
中でも注目はハメス・ロドリゲスだ。W杯では彼のような新星が出てくるものだ。ハメス・ロドリゲスはフランスの名門ASモナコに所属しており、その才能は知られていた。とはいえ、同じクラブにいる、同国のストライカー、ラダメル・ファルカオの陰に隠れがちだった。