権藤氏が苦言 「ストライクゾーンの変化がセの大混戦招いた」

公開日: 更新日:

 野球における審判は、試合のプロデューサーであり、演出家である。

 特に球審は、ストライクゾーンを広げたり、狭めたりすることで、試合を投手戦にも、乱打戦にもすることができる。そのさじ加減ひとつで、いかようにもグラウンド内をコントロールできる立場にあるわけだが、その審判たちの演出に今季、大きな変化があった。

 昨年までと比べて、明らかにストライクゾーンが広がったのだ。これまでなら「ボール」と判定していた際どい球にことごとく「ストライク」と手を上げる。阪神マートンら判定にナーバスな選手が怒りをあらわにするシーンが散見されたのもそのためだ。特に右打者の外角は米大リーグ並み、昨年よりボール半個か1個は広くなった印象を選手は持ったのではないか。

 脚本を書いたのは、コミッショナーだろうと思う。今季は開幕前からコミッショナーが試合時間短縮の大号令。スピードアップを実現するのに、最も効果的なのがストライクゾーンを広げることだ。これは私の持論で、かねてそう主張してきた。だから、今季の「脚本・演出」には大賛成だった。実際、昨季は3時間17分だった平均試合時間は今年、4月30日終了時点でセが3時間6分、パが3時間9分と一定の成果も出ていた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  2. 2
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  3. 3
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

  4. 4
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 5
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  1. 6
    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

    新婚ホヤホヤ真美子夫人を直撃、米国生活の根幹揺るがす「水原夫人」の離脱

  2. 7
    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

    違法賭博に関与なら出場停止どころか「永久追放処分」まである

  3. 8
    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

    大谷翔平のパブリックイメージを壊した水原一平通訳の罪…小栗旬ら芸能人との交流にも冷たい視線

  4. 9
    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

    小室圭さんが窮地の大谷翔平の“救世主”に? 新通訳&弁護士就任にファンが期待

  5. 10
    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終

    「白鵬米」プロデュースめぐる告発文書を入手!暴行に土下座強要、金銭まで要求の一部始終