ファンは大歓迎…毎日楽しめるセ史上初の「借金リーグ」突入
セの首位争いのバカバカしさが頂点に達した。3日の広島戦でヤクルトが1-7の惨敗。借金1となり、首位の座から転落……と思われたのもつかの間、2位阪神がDeNAにサヨナラ負け。何とか首位をキープできたものの成績は37勝38敗……。つまり、セは全球団借金というプロ野球史上初の珍事となったのだ。
理由はセ・パの力の差にあることは言うまでもない。交流戦でパに蹴散らされ、球界の借金はセばかりに押し付けられた。ちまたではサッカーに倣って「2部リーグ」なんて呼ばれているが、彼我の差を考えれば紛れもない事実だろう。
もっとも、セ球団のファンは「借金リーグ」大歓迎だ。なにせ3日現在、1位ヤクルトから5位広島まで0.5ゲーム差。最下位中日を含めても4ゲームというダンゴレースである。どこが優勝してもおかしくないどころか、明日にはひいきのチームが首位に立っていることもある。勝てばうまい酒が飲め、負ければ「次の試合こそは!」と応援する手にも力が入る。
一方、パは首位ソフトバンクと2位日本ハムがすでに4ゲーム差。独走の気配が見えてきた。
どこまで続くかわからないが、空前の盛り上がりを見せるセ・リーグ。「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損、損」という唄もある。ファンは素直にこの状況を楽しんだ方がいい。